Question

仕事で不安なことがあると眠れなくなる

仕事の心配事があったり、翌日に憂うつな業務が控えていると、眠れなくなってしまいます。そのことばかり考えてしまい、眠ろうと思ってもなかなか寝つけず、そのまま朝を迎えてしまうこともあります。睡眠不足のまま出社するため業務に集中できず、失敗の連続です。睡眠薬を使うことも検討していますが、その前に自然に眠れるようになる心の持ち方などがあれば試したいと思っています。なにかよい方法はありますか。

男性/20代

2021/12/21

Answer

睡眠不足のまま仕事をすると、ふだんならあり得ないようなミスをするものですよね。こういう状態を、心理学では「注意資源の不足」などと言います。つまり、いろいろなことに注意を配分するだけの頭のパワーが不足している、ということです。注意資源が不足している状態では複雑な作業はこなせなくなり、手慣れた作業をやることだけで精一杯になります。場合によっては、その慣れた作業すら、ミスをする可能性が出てきます。


寝つきをよくするには、寝る1~2時間前に入浴する、照明を暗くする、香りや音楽を使う、自分に合った枕を使う、といった工夫がありますが、それらについては、それぞれの専門家に任せて、ここでは心の持ち方について考えてみましょう。


まず、ただ「心配するな」と言われても、ご相談者様も心配したくないけれども心配してしまうわけですから、むずかしいですよね。ですので、心配する自分はとりあえずそのままに、その心配を仕分けしてみるとよいと思います。

例えば、枕元に小さなノートを置いておき、寝る前に明日の業務や最近気になっていることを書き出します。書き出すと、不思議なことに頭の中にある心配事を外部に移すような効果があり、それだけでも心が軽くなります。


これでもまだ足りない場合は、気になる度合いに応じて、1~3までの点数をつけてみます。1は少し気になる程度のこと、2はまぁまぁ気になるけれども今ではなく明日やればいいこと、3は今考えておきたいこと、という具合です。点数の代わりに、お好みで顔文字を使うのも一案です。そして、1か2をつけた項目には二重線を引きます。こうすると、今考えなくていい内容がはっきりするので、線を引いて消してしまいましょう。3がついた項目については、どう対処するかざっと流れを想像して、軽く心の準備をしておきます。ここまでできたら仕分け作業は完了です。「整理したぞ!」と思いながら、布団に潜り込みましょう。


もし、それでも3の項目について引きずりそうな場合には、「コントロールできないことは天に預ける」という言葉をお勧めします。これは仕分けの大鉄則で、心配して何とかなるものなら心の中に置いていい、けれども、心配してもどうにもならないことは心の中に置かずに天に預けなさい、ということです。心の中から消そうとしてもなかなか消せないでしょうから、とりあえず天に預託するイメージです。

早速今晩から、「心配の仕分け」を試してみてはいかがでしょうか。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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