悩んでいる小6の娘へのアドバイス
小6の娘が、友だちグループの問題で悩んでいるようで、母親としてうまくアドバイスやフォローをしてあげたいのですが、自信がありません。昨年亡くなった私の母にだったら、相談できたのに……と思い、もう相談する相手がいないのかと思うと、不安になってきます。
女性/40代
2021/12/21
娘さんが友だちグループのことで悩んでいる様子がみられ、母親として力になりたいけれど自信が持てないとのこと。昨年亡くなったお母さんのことも思い出され、不安と心細さを感じているのですね。
小学6年生というと、思春期が始まり、親とのかかわりにも少しずつ変化がみられる年ごろです。二次性徴に伴う体の変化が起こり、心と体のアンバランスが起きやすい時期とも重なります。母親としては、何かと気がかりなことが増えてきているのではないかと、お察しします。
学校のことや友だちのことなど、少し前までは何でも話してくれていたのに、いつの間にか、聞いても「何でもない」「別に」などの生返事。ときには「うるさいな、ほっといてよ」なんて、言い返されてしまうこともあるかもしれませんね。塾や習い事などで忙しく、家庭でゆっくり話す時間が減っているという状況もありそうです。
その一方で、この年ごろは、生活の中で友だち関係の占める割合が大きくなり、友だちとのかかわりの中で経験を重ね、自分の世界をつくっていく大切な時期でもあります。親がすべて把握して管理しようとするのではなく、心配しながらも子どもを信じて見守るということも、必要になってくるでしょう。
小学校も中・高学年になると、それまでの男女の区別なく入り混じって遊んでいた友だち関係から、同性の結びつきが強くなり、男子では「ギャング・グループ」(ボスのもとで厳しい規律をつくって集団的行動をする)、女子では「チャム・グループ」(内面や行動の共通性により親密さを深めていく)というようなグループ化が見られるようになってきます。
こうした仲間との結びつきは、親から自立しようとする際に生じる不安を和らげてくれる反面、「違うもの」を排除するという傾向もあります。女子に典型的な「チャム・グループ」ではとくにその傾向が強く、小さな意見の違いや、別のグループの子と仲よくしたなどといった、ささいなことから仲間外れにされてしまうことも珍しくありません。この年齢では、まだ一人ひとりの個性や違いを受け入れていくのがむずかしいことから、友だち関係での悩みが起きることが、しばしば見受けられます。
しかしながら、グループ化や友だちづきあいは、成長過程において避けては通れないものです。親としては心配しすぎず、日ごろからできるだけさまざまな話題で娘さんと会話するようにし、元気がないときは「大丈夫? 何か困ったことがあったらいつでも話してね」など、声をかけてみるといいでしょう。もし話してくれたら、母親だから解決してあげなくてはと気負う必要はなく、娘さんの気持ちを聞いたり、一緒に対応策を考えたりすることが大切です。
そんなときに、あなた自身が子どものころにお母さんからしてもらったり、言ってもらったりしたことで、うれしかったこと、役に立ちそうなことがあったら、「お母さんの時もね……」と自分の経験を、娘さんに話してあげるのもひとつの方法だと思います。「おばあちゃんだったら、何て言うかしらね」などと想像して、話し合ってみるのもよいかもしれません。
大切なことは、娘さんが友だち関係にストレスを感じているときには、そばにいて、娘さんの「居場所」になってあげられることではないでしょうか。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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