自覚症状はないがクレアチニン値が高い

男性/40代
2025/11/04

健康診断でクレアチニンが1.3mg/dLとなり、高めだと指摘されました。自覚症状は特にありませんが、腎機能に問題があるようで、病気なのではないかと不安です。

この質問への回答

みんなの家庭の医学メディカルチーム

クレアチニンは筋肉から出る老廃物で、通常は腎臓でろ過されて尿として排出されます。血液中のクレアチニン値が高いということは、腎臓の老廃物を排泄する機能が低下している可能性を示しています。一般的に男性の基準値は1.2mg/dL以下、女性は1.0mg/dL以下とされており、日本人間ドック・予防医療学会では、男性の場合1.01~1.29mg/dLが要注意、1.30mg/dL以上を異常としています。


ただし、クレアチニン値は筋肉量に比例するため、筋肉量が多い人は高めの値が出ることがあります。また、食事内容や運動、脱水などの影響も受けます。肉食後に上昇することもあり、早朝の空腹時が最も低値になります。アルコールの摂取過多もクレアチニン値の上昇に影響することがあります。


自覚症状がないとのことですが、腎臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれ、初期には症状がほとんど現れないことが多いです。健診で腎機能低下の可能性を指摘された場合は、健診結果を持って内科や泌尿器科、腎臓内科を受診されることをおすすめします。健診結果で「要再検査」や「要精密検査」といった指示が出ていないか、よくご確認ください。


受診の際には、尿検査(尿たんぱく、尿沈渣など)や血液検査(尿素窒素など)、必要に応じて上腹部超音波検査などが行われることが一般的です。これらの検査結果から、腎機能の状態をより詳しく評価することができます。


また、腎機能をより正確に評価するために、eGFR(推算糸球体ろ過値)という指標も用いられます。これはクレアチニン値と年齢、性別から計算され、腎臓が1分間にどれくらいの血液をろ過して尿をつくれるかを示す推定値です。eGFRが60未満で3カ月以上続く場合は、慢性腎臓病と診断されることがあります。


腎機能を維持するための生活習慣としては、適切な水分摂取、塩分制限、バランスの良い食事、適度な運動、禁煙、節酒などが重要です。高血圧や糖尿病がある場合は、それらの管理も腎機能保護につながります。


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