「低カリウム血症」ってどんな病気?

2025/06/26
甲状腺の持病で治療中の母が、主治医より「低カリウム血症」を起こしている、と言われました。低カリウム血症とは、どんな病気なのでしょうか?
この質問への回答
保健同人フロンティアメディカルチーム
カリウムの正常値は3.5~5.0で、血液中のカリウム濃度が通常よりも低い状態(3.5未満)を「低カリウム血症」といいます。
カリウムは、心臓の電気伝導、神経や筋肉活動などに広くかかわっており、血液中の一定濃度を保つことで、身体機能が維持されています。一般的に、軽度であれば症状はほとんどありませんが、血液中のカリウム濃度が低いと、不整脈、全身の倦怠感、筋肉のひきつり、筋力低下などを起こすことがあります。
低カリウム血症の原因としては、長期にわたる下痢や嘔吐、腎臓や副腎の病気、薬剤(利尿剤、下剤など)の長期使用の影響などが考えられています。
通常、カリウムは食べ物や飲み物で体内にとり込まれ、おもに尿から排泄されます。ほかには、汗や消化管から排泄されています。健康な人では、カリウムの摂取量に変化があっても、体内のカリウム濃度が一定になるよう腎臓で排泄の調節が行われています。
通常の食事をとっていればカリウムが不足することはなく、食品では野菜、果物、いも類に多く含まれています。そのほか、肉、魚、大豆製品など、さまざまな食品に含まれています。
低カリウム血症の治療は、原因を特定し、何らかの病気が引き起こしている場合は、その病気を治療します。また、原因が薬剤であれば、服用を中止して経過観察します。カリウム値が改善しないようであれば、カリウム製剤を使用することもあるようです。


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