排尿後、下着やズボンが濡れて困っている

尿を出し終わってから、尿道内に残った尿によって下着を濡らす症状は、「排尿後尿滴下」といわれています。この排尿後尿滴下とは、いったん排尿を終えた直後に、ズボンのジッパーを上げたときやトイレから出ようとするタイミングなどで少量の尿が漏れ出し、下着を濡らしてしまう、というものです。

原因としては、排尿終了時、尿道内に尿を残さないように尿道を取り囲む筋肉が収縮しますが、この収縮力が低下している可能性があります。尿道を取り巻く筋肉の働きが不十分になると、排尿は終了しても尿道の奥のほうに少量の尿が残ってしまい、からだを動かしたり、姿勢を変えたりしたときに漏れ出てくることがあります。精密な検査をしても、通常、尿道や括約筋、膀胱の異常が見つかることはほとんどありません。

一般的な対処法としては、排尿を急いで切り上げず、尿が最後まで出てくるように待つ、程度がひどい場合には排尿終了後に陰嚢と肛門の間（会陰部）を手で押し、残っている尿を押し出す、などがいわれています。また排尿の際、尿道の一部が下着のゴムなどで圧迫されていると、排尿終了時に尿道に尿が残りやすくなります。こうした排尿習慣を改善することも対策の一つです。

日常生活で気になってしまう、仕事に差し支えるなど、長期的な症状で悩まれているのであれば、泌尿器科を受診し、医師に相談されることをおすすめします。