背中のいぼが大きくなり、痛みもある

いぼ（疣贅＝ゆうぜい）というのは、表皮が隆起した小型の良性腫瘍です。大きく分けるとウイルスの感染によるいぼと、高齢者にみられる老人性のいぼがあります。

●ウイルスの感染によるいぼ

ヒト乳頭腫ウイルスが皮膚や粘膜に侵入して生じます。このウイルスは現在までに80種にも及ぶ種類が見つかり、そのタイプによりいろいろな症状を現すことが知られています。治療の原則は、完全に取り除くか、抗体によって攻撃するかのいずれかになります。

●老人性のいぼ

通常、高齢者の多くがかかり、顔や手、体幹などにみられます。表面がザラザラして、いぼのような形をしていることから、俗に高齢者のいぼ（老人性疣贅）と呼ばれますが、感染することはありません。良性腫瘍の一種（脂漏性角化症）です。治療は必ずしも必要ではありませんが、外科的に切除するか、液体窒素をあてる凍結療法を行います。また、いぼは腫瘍の一種ですから、がんとの区別も必要になります。

ご相談者の場合は、大きくなり痛みもあるとのことですので、お近くの皮膚科医を受診するようおすすめします。