Question

肺アスペルギルス症の初期症状と治療法とは

喘息の人は、肺アスペルギルス症を発症しやすいと聞きました。肺アスペルギルス症は、どのような初期症状があるのでしょうか?また、治療法についても教えてください。

男性/60代

2025/01/27

Answer

アスペルギルスとは、自然界に存在するカビ(真菌)の一種です。

健康なときには、基本的な感染予防を心がけていればあまり心配はいりません。しかし、免疫力や抵抗力が下がっていると、菌を吸い込むことにより、肺の感染症を引き起こしやすくなります。


喘息の持病がある方が、菌を吸い込むことで気管支や肺が過敏に反応し、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症を発症することがあります。肺の感染症ではなく、アスペルギルスを原因とするアレルギー疾患です。

初期症状は喘息発作と同じく、38℃を超えない微熱、咳や痰、喘鳴(ゼーゼーやヒューヒュー)が見られます。喀痰は、粘度の高い黄褐色の痰がみられることが多いようです。


アレルギー性気管支肺アスペルギルス症の治療は、通常の喘息治療に加え、ステロイド薬を使用します。症状や検査の所見に応じてステロイド薬の量を調節しますが、通常の喘息よりも薬の効果が得られないことも多く、長期間の投与が必要となる場合もあるようです。

ステロイド薬の治療で効果が不十分な場合には、抗真菌薬や抗IgE抗体薬を併用することもあると言われています。


治療が遅れてしまったり不十分であった場合には、肺の壁が厚く硬くなったり、気管支が拡張したまま元に戻らなくなってしまうこともあると言われています。適切な治療を受けるためにも、気になる症状が現れた際には、早めに医療機関を受診するようにしましょう。


回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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