Question

療養中の身、職場で片身が狭い

少し前からバセドウ病になり、体調を考慮してもらい時短勤務にしてもらうことになりました。でもほかの人が忙しそうにしているときも働けず、皆にも「時短勤務だからね……」と嫌味を言われると、片身が狭い思いをしています。いっそ会社をやめたほうがいいのかと考えますが、正社員なのでもったいないと思うと踏み切れません。

女性/50代

2021/12/21

Answer

バセドウ病の診断を受けたとのこと。動悸や息切れなどの身体症状に加え、イライラ感や落ち着かなさ、集中力の低下など、さまざまなメンタル的な不調もあったのではないかと察します。これまで体調のすぐれないなか、通常の勤務を続けてきたことだけでも十分に頑張っていると感じます。まずは、そんな自分自身をねぎらうことを忘れないでください。


さて、同僚の言葉を嫌味と捉えている様子が、とても気にかかります。周りの人に申し訳ないと感じ、気を遣ってしまう気持ちも無理からぬことと思います。しかしながら、今回時短勤務が承認されたということは、これまでのあなたの頑張りが認められてのことと捉えることもできますし、一度気持ちを切り替えて、限られた勤務時間のなかでこれからどう働いていくか、考えていけるとよいと思います。


同僚の「時短勤務だからね…」という言葉は嫌味とも受け取れますが、一方で、こうした働き方の人が今までいなかったとしたら、周りの人もどう接したらよいか、どこまで仕事を引き受けてもらったらよいのかなど、わからずに戸惑っていることも考えられます。


時短勤務の開始に伴って、自分の仕事内容・仕事量・役割などがどう変化するのか、また、あなたができなくなる仕事を誰がどのような形で引き継ぐのかなど、上司や会社との具体的な話し合いはあったのでしょうか。これらが具体的になっていない場合は、明確にする必要があるのかもしれません。その際には、これまでの業務に優先順位をつけて、あなたが引き続き担当する仕事、サポートしながらほかの人に頼む仕事、交代してもらう仕事といった具合に整理することも、ひとつの改善策でしょう。少し時間はかかるかもしれませんが、こうした作業を周りの人と一緒にしていくことで、職場内でのあなたの立ち位置の変化を、あなた自身も、周りの方も、受け入れていけるといいですね。


職場は、フル稼働で働ける人ばかりで構成されているものではありません。病気や障害を持っている人、子育てや介護をしている人など、さまざまな状況や立場の人が働きやすい環境を整えていくことが、社会的に求められています。今はフル稼働で働いている人でも、将来的には病気や障害を持ちながら、あるいは育児や介護をしながら仕事をする立場になる可能性は、常にあります。


少し視野を広げて考えると、今回のあなたの時短勤務に対して職場としてどう対応していけるかは、今後の職場環境の整備や対処能力の向上につながっていくのではないかと思います。今回、あなたがあきらめずに取り組むことが、さまざまな状況を抱えながらも、みんなが働きやすい職場をつくっていくための一助となると捉えると、やめなくていいと考えられるのではないでしょうか。ただ、療養が第一ですから、主治医と相談しながら無理はしないようにしましょう。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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