完璧主義で仕事に行き詰まったら?
今の仕事にやりがいを感じ、周囲がやりたがらない業務にも積極的に取り組んできたつもりです。しかし、結果がともなわないことで、だんだんと自信がなくなってきました。何でも完璧にこなそうと焦っているのでしょうか?
男性/20代
2023/10/16
どのようなことがあっても、すべては完璧でなければならないという考え方を完璧主義といいます。完璧に仕事をこなすという価値観で行動し、最善の結果を仕事で得る。これ自体はよいことですが、この先、長い仕事人生を送るうえで、完璧主義のデメリットについても目を向けておいたほうが、仕事について視野を広くもつ機会になりそうです。
以下に、完璧主義のデメリットを挙げてみます。
●失敗は許されないので、仕事上の課題があってもなかなか始められない。新たなチャレンジに尻込みしてしまう。
●仕事の結果は、成功か失敗の二者択一なので、結果に至るプロセスを振り返る機会がない。上司や他人からのアドバイスや、適切なフィードバックの機会を逃してしまうことで、今の仕事が次の仕事につながらない。
●すべて自分でやらないと完璧にならないと思うので、やるべきことで頭がいっぱいになってしまう。時間が足りず、やることを考えるだけで疲れてしまう。
●自分にも他人にも完璧に行うためのチェックボックスを作ってしまう。足りないところばかりに目がいき、他人や自分も責めるので、職場の人間関係がうまくいかないことがある。
いかがでしょうか。相談に「何でも完璧にこなそうと焦っているのでしょうか」とあり、少しでも今の自分に疑問を感じたなら、今が次のステップに進むチャンスです。
先に挙げたデメリットを逆手にとって考えてみましょう。仕事で行き詰ったらまず立ち止まって上司や先輩、同僚から意見をもらう、やるべきことで頭がいっぱいになったら、頭のなかの整理を一緒にしてくれる人を探す、時間が足りなくなりそうなら早めに助けを求めること、などが考えられます。結果がうまくいかなくても、仕事のプロセスから得た課題は次の仕事につながっていきます。それが仕事の成果というものです。
そして、自分1人で完璧主義にならずに、周りと協調しながら完璧に仕事を進めれば、それはよい完璧主義になるのではないでしょうか。周りの人や起きている状況に適応させながら自分のやり方を行えばよいのです。行きすぎた完璧は「こうあらねばならない」の強迫観念になります。よい完璧主義で、仕事でのメンタルヘルスを保ちましょう。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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