母が、肺NTM症の疑いと診断された
母が肺の精密検査を受け、肺非結核性抗酸菌症(肺NTM症)の疑いと診断されました。肺NTM症のことや生活上の注意点を教えてください。
女性/30代
2024/08/18
非結核性抗酸菌(NTM)は、結核菌とらい菌以外の抗酸菌の総称で、200種以上の菌が存在します。感染すると肺やリンパ節、皮膚、骨、関節に変化を起こします。この菌が肺に侵入することで発症する呼吸器感染症が肺NTM症です。
無症状でもCTなどの画像検査でNTMによる病変があり、たんや気管支鏡検査で採取した液などによる培養検査でNTMが確認されれば、肺NTM症と診断できます。
診断が確定したとしても、すぐに治療が開始されるわけではありません。症状の進行には個人差があり、人によって治療方針は異なります。通常、菌が消えるまで1〜2年かかりますが、なかなか消えなかったり、再発したりすることも少なくありません。完治の難しい病気といえますが、命にかかわるほど重症化することはまれなため、病状によっては治療せずに経過を観察することもあります。
人から人への感染はないので、生活で特別な注意はありません。体調管理は、適度な運動や、栄養バランスのよい食事、十分な睡眠、ストレス解消のために楽しめることなどを行っていただき、体力や免疫力が低下しないように心がけましょう。NTMの生息場所は土壌、水ですが、接触を避けることで病気の進行を防げるかはわかってはいません。ですが、自宅では菌が生息しやすい場所(風呂場、シャワーヘッドなど)を清潔に保つようにしましょう。
慎重になりすぎず、体調管理に気をつけながら日常を楽しんでいただくことをおすすめいたします。気になる症状などが現れましたら、主治医にご相談ください。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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