立ちくらみを起こし立っていられなくなりました。原因は？

低血圧や長時間立っていることなどで起こるいわゆる脳貧血、血液中の変化による貧血(多くの場合、鉄欠乏性貧血)などが考えられます。

女性に多くみられるのが鉄欠乏性貧血です。鉄欠乏性貧血は、赤血球に含まれるヘモグロビンの主原料である鉄が不足することで起こります。

鉄欠乏性貧血の場合、食事では不足している鉄分をとることが必要です。ただし、鉄分だけをとるのではなく、血液の材料となるたんぱく質や鉄分の吸収をよくするビタミンC、ビタミンB12、葉酸などもしっかりとることが重要です。そのためには、栄養のバランスがとれた食事を三食きちんと食べることが必要になります。また、酸味のある食品は、胃粘膜を刺激し胃酸の分泌を高め、鉄の吸収をよくしてくれます。

また、貧血がある場合は、酸素の供給量が減ってくるため、血圧が低くなり、めまいが起こりやすくなります。疲労や睡眠不足が影響しますので、十分な睡眠時間をとること、規則正しい生活を送ることも大切です。

受診の必要性についてですが、今のところ同様の症状を繰り返しているわけではないため、まずは食事内容や生活習慣を見直すことで様子をみてもよいでしょう。同様の立ちくらみを繰り返したり、別の症状を伴ったりする場合は、内科を受診するとよいと思います。

鉄欠乏性貧血の場合、サプリメントなどによる鉄分の摂取で効果がみられることもありますが、過剰に摂取すると胃腸障害などを起こすことがあるので注意が必要です。サプリメントなどの使用にあたっては、指示されている用量・用法を守ること、医療機関を受診している場合は、医師へ相談することが大切です。過剰摂取を避けるために、まずは内科で検査や診断を受けて摂取を検討することをおすすめします。