子宮に複数の筋腫があります。手術は必要?
子宮に小さい筋腫がいくつかあり、婦人科で経過観察をすることになりました。子宮筋腫の手術が必要かどうかはどうやって判断されますか?
女性/30代
2024/05/26
一般的に、無症状で比較的小さな子宮筋腫の場合は、すぐに治療は行わず、定期的に診察を受けて、大きさや症状の変化をチェックし、経過を観察していきます。
小さくても貧血や痛みなどの症状があるとき、筋腫がグレープフルーツ大になったとき、悪性との鑑別がつかないときなどは、積極的に手術をすすめられることが多いです。とくに子宮の内側や子宮下部にできた筋腫は、尿管や大腸を圧迫し、頻尿や便秘、月経過多による出血に伴う貧血の症状が出てくることが多く、その場合は、小さなものでも積極的な治療がすすめられるようです。
手術に適応するかどうかは、症状の強さ、筋腫の大きさ、筋腫の位置や状態、年齢、全身の状態、生活への支障の程度、患者さん本人の希望などを考慮して決められます。
手術には、子宮を全部摘出する方法(開腹手術または腹腔鏡下手術があります)、筋腫の種類によっては子宮鏡を用いて子宮の入り口から行う方法があります。
また、将来的に卵巣がんのリスクを下げることを目的に卵巣を摘出する選択肢もあります。この場合、術後からホルモン療法を行うことになります。卵巣がんの家族歴がある場合、遺伝的要因により発症する場合もあります(遺伝性乳がん卵巣がん症候群)。 遺伝的に卵巣がんになりやすいことが分かっている場合には、予防的切除が有効的な対策としてあります。ただし、この方法をとる場合は、卵巣・卵管を摘出することになりますので、将来の出産などを考慮して、担当医とよく相談する必要があります。
手術を受けない場合には、病状に応じて、貧血があれば鉄剤で治療をする、ホルモン療法で閉経後のような状態を一時的につくる、漢方薬を用いて経過を観察するなどの方法もあります。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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