更年期以降、コレステロールの数値が高くなっている
健康診断で、LDLコレステロールの数値が140mg/dLと、基準値より高いことを指摘されました。特に肥満気味でもなく、BMI値も標準程度におさまっています。体重は今のまま減らさずに、LDLの数値を改善する方法はありますか?
女性/50代
2024/05/06
コレステロールの7~8割は肝臓で合成され、残りの2~3割は食物に由来しているといわれています。
一般的に女性は、女性ホルモンのエストロゲンのおかげで、LDLコレステロールなどの脂質の数値が安定するため、閉経を迎えるまでは偏った食事や喫煙、運動不足の習慣がなければ、脂質の異常を指摘されることはそれ程ありません。(まれに遺伝的な素因で高い人はいますが、この場合とても高い数値となります。)
しかし、50歳前後からは、エストロゲンが減ってくる影響と、肝臓でLDLコレステロールを取り込むLDL受容体が減少するため、上昇する傾向にあります。
主に食事面での対策として以下のようなものが挙げられます。
●脂質のとり方に気をつける
LDLコレステロールを増やす肉の脂身・内臓・皮、バター、ラード、ココナッツ油、マーガリン、生クリーム、またこれらを用いた加工食品(ハム、ベーコン、ソーセージ、ケーキなどの菓子類)などはとりすぎに気をつけます。
●コレステロールが多い食品に気をつける
コレステロールを多く含む卵、レバー、魚卵、臓物類のとりすぎに気をつけましょう。
●未精製穀類、大豆製品、青魚を適度にとる
穀類、大豆製品などに多い食物繊維は、コレステロールの吸収を抑えたり、体外へ排出したりします。青魚に含まれるDHAやEPAは血栓ができやすくするのを予防します。
●野菜、海藻、きのこなどの摂取を増やす
食物繊維はコレステロールの吸収を抑えたり、体外へ排出したりする作用があります。抗酸化成分は動脈硬化予防に働きます。
そのほか適度な運動を続け、生活の中で歩数を確保するなど、食事と運動での対策が基本となります。
食事と運動でコントロールが難しい場合には、ほかの検査結果も考慮して、動脈硬化のリスクを判定して、必要時に内服薬が処方されます。
ご相談者の場合、体重は適正範囲とのことなので、ほかの数値に問題がなければ、まず三食バランスよくしっかりとり、今まで通りの生活習慣を続け、数値の変化を確認していくことをおすすめします。
また、過労やストレスも体内の代謝に影響しますので、できるだけ睡眠時間を確保したり、疲れやストレスがあるようなら、ご自身が心地よいと感じられるリラックス方法で解消したりできるとよいと思います。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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