Question

運動習慣はあるが血中脂肪が高いまま

健康診断で、いつも中性脂肪とLDLコレステロールの数値が高く、生活習慣の改善が必要と指摘されます。普段から地元の草野球チームに所属するなど、運動量は足りていると思いますが、試合後には、いけないと思いつつ大量に飲み食いをしてしまったりします。数値の改善や食欲を抑える良い方法はないでしょうか。

男性/40代

2024/05/01

Answer

中性脂肪とLDLが基準値より高い場合は、食事と運動に対する注意が重要です。 中性脂肪値は主に、砂糖・炭水化物・飲酒・甘い飲料、油ものなどの影響を大変受けやすいとされています。


食事内容の見直しの際に以下に注意してください。

●過食を控え、肥満がある場合は減量を

食事は、まず1日の摂取エネルギー量を適正にすることです。肥満がある場合は肥満解消が重要になります。そして、炭水化物、たんぱく質、脂肪、ビタミン、食物繊維などのバランスがとれた食事を1日3食、できるだけ規則正しくとるようにしましょう。

減量する場合は、現在の体重の5%減を目安して、月に1~2kgのペースで減らすのが適切です。あまり急な減量は、リバウンドする傾向が高くなったり、体調を崩したりする危険がありますので、ゆっくりと6カ月くらいかけて、体重の5%減を目指しましょう。

●脂質のとり方に注意する

脂身の少ない肉類を選び、肉類、乳製品、卵をとり過ぎないようにし、トランス脂肪酸の多い菓子類や加工品は控えます。魚類に多く含まれる不飽和脂肪酸は血中の中性脂肪を減らす作用があります。

●甘いもののとりすぎは中性脂肪を増やす

甘いもののとりすぎは中性脂肪を増加させるので、菓子類、嗜好飲料は控えめにします。

●LDL低下作用のある食物繊維はしっかりととる

水溶性の食物繊維には、LDLコレステロールの低下作用があります。食物繊維を十分にとるようにします。

●アルコールの過剰摂取は中性脂肪の合成を促進させる

摂取量が多くなると中性脂肪の合成を促進します。また、飲酒により食欲が増加しがちです。できるだけ節酒を心がけましょう。


コレステロールや中性脂肪は悪者にされがちですが、血管や組織を正常に維持すること、男性ホルモンの材料となること、皮膚の組織や老化防止となること、十分な免疫を保つことなど、私たちが生きていくうえで欠かせないものでもあります。「悪者」と捕らえずにバランスよく脂質をとることが重要です。


また、食欲を抑える方法としては、以下のことを試してみてもよいでしょう。

●よく噛んで食べる、欠食をしない

ゆっくりと、よく噛んで食事をすること、また野菜を大きめに切って食べるのもよいでしょう。

体重を減らそうと、極端な糖質制限ダイエットを試みる方もいらっしゃいますが、糖質(ごはん、パン、麺類などの主食)を抜くことで血糖値が低下し、空腹を感じやすくなります。ごはんなどの主食は、エネルギーだけでなく、ビタミンB1や食物繊維の供給源としても大事ですので、主食を抜くとこれらが不足しがちになります。

●目に見えるところに食べ物を置かない

とくに好きな食べものは買い置きしないようにしましょう。食べたくなったら買いに行きましょう。歩くなどの運動は食欲を適正に保つ働きもあります。

●食べたくなったら、食べてもよいものを用意しておく

昆布、野菜スティック、するめ、冷やっこ、夕食のおかず、ガムなど、カロリーが少ないものやしばらく口の中に入れておけるものがいいでしょう。数分ほど我慢すると食べたい気持ちが落ち着いてきます。


なお、健診結果で受診をすすめられている場合や数値が基準値からはずれることが続く時、生活習慣の改善でも数値に変化が見られないときは、内科を受診し、今後の治療や生活習慣の見直しの仕方について相談するとよいでしょう。


回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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