Question

脊柱管狭窄症の手術選択の目安は?

脊柱管狭窄症で手術を受けるか迷っています。通院は3年目で神経障害性疼痛の薬、ブロック注射などを受けています。起立時の痛み、少し歩くと痛む、仕事はデスクワークで1時間くらい座ると痛くなることが続いています。医師から手術の要否は本人が希望するかによるといわれています。痛みから解放されたい一方、できるだけ手術は受けたくない、定年まで手術を延ばしたい気持ちもあります。デスクワークがなくなれば痛みが改善するのではとも思われ、どう判断すればよいでしょうか?

男性/60代

2024/03/24

Answer

脊柱管狭窄症は、神経組織を入れる脊柱管の内側、周辺の靱帯、あるいは骨(椎骨)と骨(椎骨)の間(椎間板)がさまざまな原因によって変形して狭くなり、神経が圧迫されることによってしびれや歩行の障害などが起こる病気です。おもに加齢による変化によって起こる病気で、デスクワークなどの座る姿勢が原因とは考えにくいようです。

一般的に保存療法(薬物療法、装具療法、理学療法、神経ブロックなど)を最初に行います。症状を軽快すること、病状を悪化させないことが目的となります。保存療法で効果がみられない場合には、手術を検討します。


手術を行う目安は、症状によって生活や仕事に支障をきたしている場合です。具体的には、数分の起立・数十メートルの歩行もつらくなる、足の脱力などが起こる、排尿・排便障害があるなどが手術の適応といわれています。手術により、脊柱管の狭窄が原因で起こるすべての症状が改善するわけではありませんが、起立時や歩行時の症状は改善されることが多いようです。


症状の感じ方や、生活への影響の程度は人それぞれで異なるため、主治医はご相談者の希望によると言われていると思います。ご相談者は手術を定年まで待てるなら待ちたいということですが、定年になってデスクワークから解放されても症状が改善されるとは限りません。前述のように、加齢が大きな要因の1つだからです。

相談内容からは、生活への支障が出ているようにお見受けしますが、いかがでしょうか。今の症状や困り具合を再度主治医に細かく説明し、手術によってどの程度、症状の改善が見込めるか、手術の合併症などのリスク、手術後の社会復帰の見通しなどの説明を受け、ご家族や会社の上司などとも相談されてみてはいかがでしょうか。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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