Question

帯状疱疹のワクチンを打つタイミングは、いつがよい?

50歳以上から帯状疱疹ワクチンの接種がすすめられていますが、発症のピークは70代と聞きました。ワクチンを早く接種しても、70代になった時に効果が薄れることはありますか?また、最適な接種タイミングはありますか?

女性/50代

2024/03/15

Answer

帯状疱疹を予防するためのワクチン接種のタイミングについて、お悩みでいらっしゃるのですね。

帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルス(水ぼうそうのウイルス)によって引き起こされ、50歳を超えると発症者が急増し、70代が発症のピークであると言われています。

ワクチン接種対象の開始年齢が50歳であり、発症のピークである70代までの期間が長いため、50歳になったら早めに接種するのがいいのか、早く接種してもワクチンの効果が弱まってしまうのではないかとご心配になるお気持ち、理解できます。

明確な接種タイミングは示されていませんので、まず、ワクチンの種類について理解し、検討の材料としてお考えいただくのがよいでしょう。


帯状疱疹を予防するためのワクチンには、「生水痘ワクチン」(製品名:ビゲン)と「帯状疱疹ワクチン」(製品名:シングリックス)の2種類があります。どちらのワクチンも、接種することで帯状疱疹にかかるリスクを低くし、かかってしまっても重症化しにくくなると言われています。

ワクチンの効果は、生水痘ワクチンでは約5年程度持続するという報告があり、以降は効果が薄れるようです。一方、帯状疱疹ワクチンは、少なくとも10年は効果が持続することがわかっていますが、いつまで持続するのかは現段階ではわかっていません。

また、生水痘ワクチン、帯状疱疹ワクチンのどちらも、細胞免疫の上昇や発症予防効果は70代よりも50代で接種するほうが、やや高いという報告があります。とくに帯状疱疹ワクチンにおいては、70代よりも50代で接種するほうが、帯状疱疹を発症しても「帯状疱疹後神経痛」を残しにくいようです。一方で、副反応が現れ方は、50代よりも70代で接種するほうが、やや少ないという報告もあります。


こういった情報を踏まえても判断が難しい場合には、過去の病歴や現在のお体の状態なども考慮し、かかりつけの医師とご相談いただき、ご検討いただくことをお勧めします。


帯状疱疹は発症すると強い痛みが出ることも少なくありません。また、治った後もしばらく神経痛が残ることもあります。免疫力を低下させないようにするためにも、ストレスや疲労をためないことは帯状疱疹の予防につながります。日頃から、バランスのとれた食事や運動、十分な睡眠を心がけ、休息や気分転換をすることはとても大切です。


※2024年3月15日時点の内容です。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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