Question

メニエール病のめまい。治療で治まる?

めまいでメニエール病と診断され、治療を始めました。今はめまいの薬を常に持ち歩いていますが、症状は今後治まっていくでしょうか? また、めまい発作が起きたときの対処法などについて教えてください。

女性/50代

2024/03/19

Answer

メニエール病は、内リンパ水腫といって、音や頭の動きを感じる器官がある内耳のリンパ腔という管内の水圧が高まることが原因で起こり、これを引き起こすメカニズムはまだわかっていません。

めまいは回転性で、聞こえにくさ、耳鳴り、耳の閉塞感などの症状を伴います。前ぶれもなく突然起こるため、重症感はありますが、発作は数十分から、長いときは数時間で自然に軽快し、めまいが軽くなるにつれて難聴や耳鳴りも軽快していきます。めまいが激しいときは楽な姿勢で横になるなど、安静が第一です。たいていの場合、激しいめまいは一過性のことが多く、しばらくすると少しからだを動かせるようになります。そのような状態になってから、かかりつけ医を受診しましょう。


メニエール病は内耳の病気なので、生命に危険を及ぼすことはありませんが、早期の診断と治療を始めることによって、病気の進行を食い止める、もしくは治癒させることが可能と考えられています。

一般的にメニエール病のめまい発作は発症後、数年ほどの間に軽快することが多いようですが、経過は人によってさまざまです。発作の頻度は、1週間に1回程度から数カ月に1回程度など多様ですが、発作をくり返すうちに、聞こえが悪くなることが心配されるため、発作をくり返さないように治療することが最も大切です。


治療は一般的に薬が中心です。発作時と発作後で異なり、発作時はめまいと難聴への治療を主体に行い、発作後はめまい発作を予防し、発作の間隔ができるだけ長くなるように対策を講じます。

内リンパ水腫には、水ぶくれを軽くする目的で利尿剤薬などが多く使われます。内耳の神経細胞や内耳神経の活動を改善する目的で、ビタミン剤や末梢血流改善剤などが処方されることもあります。

薬による治療をしてもめまい発作が頻発し、社会生活に支障をきたす場合や、聴力が徐々に悪化するようなときには手術が検討されることもあります。


また、めまい発作の予防が治療の主体ですが、メニエール病は完治の時期を予測するのが困難な病気です。そのため、薬などの治療と生活管理を並行して行いつつ、症状とうまくつき合っていくことが大切といわれています。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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