Question

卵巣嚢腫の術後の注意点は?

卵巣嚢腫の手術を受け、自宅で療養中です。仕事復帰に向け、以前の生活に戻すようにからだを整えていきたいので卵巣嚢腫の術後の注意点などについて教えてください。

女性/30代

2024/02/28

Answer

卵巣嚢腫の術後とのことですが、術式(嚢腫のみ摘出して健常な部分は温存、嚢腫を含めて卵巣ごと摘出、卵巣と卵管を摘出)、腹腔鏡術と開腹術、術中・術後の経過、ふだんの仕事や活動状況などによっても行ってよい活動量は異なります。日常の活動の開始の目安は退院時に指導を受けていると思われ、そちらを目安にしていただきたいですが、退院から回復までの一般的な注意点をお伝えします。


術後に痛みや違和感が残っている場合、つい安静に過ごすようにしがちですが、からだの筋肉は使わないと萎縮しやすくなります。この時期に許可されている活動範囲内でからだを動かし、手術直後の安静時に低下した筋肉を回復させることが必要です。

復職へ向けては、復職後の生活のリズムを考え、起床時間や就寝時間を一定にし、日中も散歩や座位で過ごす時間を無理のない範囲で長くしていくとよいでしょう。過度に疲れない程度に、徐々にふだんの生活に近づけていきましょう。


手術直後は麻酔や手術操作のために、腸は動きにくい状態になっています。からだを動かすことで、腸の動きを活発化する効果も期待できます。その時期にできる運動や食事などで、腸の動きを保つことが必要です。食事面では、3食規則正しくとり、腸内細菌を整えるようなヨーグルト、食物繊維の多い野菜や海草、水分を積極的にとるようにしましょう。便通のよさを判断する目安は、1日数回でも、2~3日に1回であっても排便後にスッキリしていれば問題ありません。

また、開腹術の場合、傷口の抜糸やクリップを取った後、傷が完全に治るためには数カ月かかります。2~3カ月は余分な力、腹圧(重たい荷物を持つ)をかけないように気をつけてください。


どのような手術にも共通することですが、手術は精神的にも肉体的にも負担がかかり、ストレスを感じるものです。ストレスは胃腸の働きにも影響しやすいため、休養を心がけるとよいでしょう。時間のある時には、好きなことをして過ごせるといいですね。

次回受診の際には、不安に思うことなど、あらかじめメモなどにまとめておき、医師に相談するようにしましょう。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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