子どもの滲出性中耳炎。手術は必要?
4カ月ほど前に、5歳の子どもが滲出性中耳炎と診断されました。経過観察で受診したところ、医師からチューブを入れる手術をすすめられました。本当に手術が必要なのか、手術をしないと難聴になる可能性が高くなったりするのか知りたいです。
女性/30代
2023/11/26
滲出性中耳炎は、お子さんによくみられる疾患で、3カ月以内に自然によくなることが多く、一般に7~8歳以降は自然治癒する傾向にあります。再発がみられたり、症状が続いたりすることはあるものの、適切な治療を受けることで、ほとんどの場合、問題なく治癒するといわれています。
一般的な治療は、発症から3カ月未満の場合、自然治癒を期待して経過観察し、アレルギー性鼻炎や慢性副鼻腔炎など、回復を妨げるような要因があれば、その治療を同時に行います。
また、発症から3カ月以上経過し、聴力の低下や滲出性中耳炎がくり返される場合は、鼓膜切開術や鼓膜チューブ挿入術による排膿が検討されます。鼓膜チューブ挿入術は、滲出性中耳炎の最も有効な治療法といわれ、その目的は聴力の改善と、癒着性中耳炎や真珠腫性中耳炎などへの移行の予防です。
適切な治療を受けることで、滲出性中耳炎は将来的に難聴を残すことなくよくなりますが、途中で通院や治療を止めることがあると、未然に妨げる難聴を防げなくなったり、治りにくい中耳炎に移行したりする可能性が出てきます。
お子さんの場合、診断から3カ月以上経過していることや、病状によってチューブを留置するなど、積極的な治療が検討されている可能性は高いように思われますが、再度、医師から詳しい病状の説明を受け、治療の選択肢や今後の経過を含め、よく説明を受けるようにおすすめします。受診の際は、事前に知りたいことや治療を受けるにあたって心配なことなどをメモにまとめておくとよいでしょう。
また、家庭で気をつけるとよいこととしては、治療を続けること、聞こえにくいなどの症状の有無や程度に気を配ること、鼻すすりを避けることなどが挙げられます。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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