職場での皮膚の乾燥。受診後も改善しない
職場が乾燥していて顔にかゆみや腫れが起きています。化粧水がしみたため、皮膚科を受診し、保湿剤を処方してもらいました。職場で加湿器を使ってもなかなか改善されません。現在は市販の保湿剤を使ってみていますが、出勤すると皮膚がカサカサになります。どうしたらよくなるでしょうか?
女性/40代
2023/11/08
一般的に皮膚の乾燥は、脂腺と汗腺の働きが弱まり、油分が少なることが原因といわれています。特に気温が低く、冷たい風が吹くことが多い季節は、皮膚表面の油分が少なくなって乾燥が進み、バリア機能が低下して外からの刺激を受けやすくなります。
ご相談者は皮膚科を受診され、その後は市販薬を使われているようですが、改善がみられないことから、再度、皮膚科を受診することをおすすめします。市販薬よりも処方薬のほうが効果は高いのが通常です。漫然と市販薬を使い続けるのは避け、まず皮膚科で現状を説明し、治療法を相談してください。
オフィス内は、冬場は湿度が低く、エアコンなどが乾燥した空気をさらに乾燥させます。通常、室内の湿度は50%以上に保つことが望ましいとされます。 職場環境の改善については、一般的な乾燥対策として、加湿器の設置、ぬれタオルを周囲に干す・広げて置くことも代替にはなります。ご相談者はすでに試しておられるようで、そのまま続けていただければと思います。さらなる方法として、卓上の簡易加湿器の使用、観葉植物をフロアに置くことで水の蒸発があること、窓を開けて空気の入れ換えをすることなどが挙げられます。
また、スキンケアについては生活面を整えることも大切です。乾燥肌の一般的なケアをご紹介します。皮膚科を受診する際に、日常のケアについても相談されるといいでしょう。
●洗浄力の弱い洗顔料を使用する。
●洗顔は手で軽くなで洗いする。ブラシなどこする力の強いものは使わない。
●朝の洗顔はぬるま湯で表面を洗い流す程度にする。
●アルコールを含むローションは皮脂を落とすので使用しない。
●洗顔後に保湿する(処方薬と手持ちの化粧品を使用する順番、1回の使用量などの具体的な点は医師に確認を)。
●日焼け止め剤などの使用で、紫外線から皮膚を守る。
●血行をよくし、体内からのスキンケアに役立つ有酸素運動を行う。
●ストレスを避ける生活習慣、特に睡眠不足や不規則な生活は避け、起床や就寝、食事の時間を一定にして生活習慣を整える。
●肌にとって大切な栄養素である食物繊維、ビタミン、ミネラルを十分にとり、からだの酸化や老廃物の蓄積を防ぐ。脂肪、糖分、炭水化物のとりすぎに気をつける。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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