Question

睡眠時無呼吸症候群の受診の目安や診療科について

夫のいびきが年々ひどくなり、途中で呼吸が途絶えているようなときもあります。睡眠時無呼吸症候群ではないかと心配です。検査を受けさせたいのですが、どんな診療科がよいのか、また受診の目安について教えてください。

女性/40代

2023/10/30

Answer

ご主人のいびきの状態から睡眠時無呼吸症候群を心配して、検査を受けさせたいとのこと。

この病気では、睡眠中に何度も呼吸が止まったり、呼吸が浅くなる状態になります。その際、睡眠中に起きてしまうため自分では気付かず、今回のように家族に指摘されることが多いようです。


睡眠中に無呼吸が生じると、血液中の酸素濃度が低下し、脳や全身にいきわたる酸素の量が少なくなり、脈拍の乱れも起こったりするため、自律神経の働きへの負担もかかってきます。全身に酸素を送るために心臓が過剰に働くことになり、高血圧症や脳卒中、糖尿病の発症リスクが高くなります。十分に睡眠がとれていると思っていても、実際には無呼吸で睡眠が妨げられているので眠りが浅くなり、日中の集中力や仕事の作業効率、車の運転などにも支障をきたすことが懸念されます。


毎日、朝までいびきが続いている場合や、日中に強い眠気を感じる場合などが医療機関を受診する目安となります。

受診する場合は、睡眠外来や、睡眠医療センターなどがある医療機関がよいかと思います。なお、日本睡眠学会で睡眠障害の認定医がいる医療機関の認定を行っており、学会のサイトから医療機関を探すことも可能です。


診断にあたっては、受診時の問診などにより睡眠時無呼吸症候群の疑いがある場合に、自宅での「簡易無呼吸検査」や、入院して行う「終夜睡眠ポリグラフ検査」という睡眠中を観察する検査が行われます。検査での観察内容は以下となります。


●呼吸の状態……無呼吸の回数、無呼吸の長さ。

●脳波の状態 ……無呼吸による覚醒回数、睡眠の深度。

●血中の酸素飽和度……酸素飽和度がどのぐらい下がっているか調べる。


そのほか、筋電図、心電図、眼電図などを記録します。これらの検査から睡眠時無呼吸症候群の重症度を判断され、それに応じた治療を進めていきます。

なお、医療機関を受診される場合は、客観的な情報を医師に伝えるため、患者さんの睡眠の状態を知っている家族と一緒に行くことをおすすめします。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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