前十字靱帯損傷の手術適応は?
左ひざの痛みで受診し、MRI検査で前十字靱帯損傷と診断されました。消炎鎮痛薬注射で痛みは治まりましたが、手術をすすめられました。術後の回復には10カ月程度のリハビリが必要とのことです。これまでスポーツ中に痛くなったのも、損傷のせいでひざが緩い状態にあるためといわれました。年齢的にみて、早めに手術をしたほうがいいのでしょうか?
男性/40代
2023/08/27
前十字靱帯損傷の治療は、損傷の程度や合併症など様々な要因によって総合的に決定されます。ここでは、一般的な治療と外科手術の適応について説明します。
前十字靱帯は、スポーツなどによって大きな力が加わって限界を超えて伸ばされると、損傷することがあります。自然治癒することが少ないため、日常生活でひざ崩れが起こる、スポーツ復帰を希望する、半月板損傷を合併しているなどのケースでは手術を行うことになります。
40歳以上の場合の手術についても、若い世代よりも手術成績が悪いということはなく、若年者と同様の結果が得られます。多くの場合、けがをする前のスポーツレベルの復帰が可能といわれています。
年齢よりも患者さんの活動性や合併症の有無、治療プログラムに参加が可能かどうかを考えて選択することになっています。
手術の時期は、損傷から3カ月以内の手術と3カ月以上経って行われた場合を比較したところ、術後のひざの安定性については差がないといわれています。しかし、スポーツ活動や痛みについては、早期に手術をした場合のほうが優れているという結果が出ています。
一方、保存療法を行った場合も、ジョギングなどの軽度の運動は多くの場合、復帰が可能ですが、バスケットボールやサッカーのようにジャンプ動作などが多いスポーツは保存療法では復帰困難といわれています。
ご相談者は、膝半月板損傷などの合併の有無、治療後、どのようなスポーツを続けたいか、生活への支障の程度、ライフスタイルなどを考慮し、主治医とよく相談してベストな治療法を選択してください。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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