Question

子宮内膜症の治療薬の副作用が続く

2カ月前に子宮内膜症と診断され、ジエノゲストというホルモン剤を服用しています。2週間ほど前から出血が続き、主治医に尋ねると「薬の副作用だから心配はいらず、2カ月くらいで止まるでしょう」とのこと。しかし、出血と軽いおなかの痛みが続くのはストレスです。服用中は我慢するしかないのでしょうか?

女性/20代

2023/08/06

Answer

子宮内膜症は、子宮にある子宮内膜という組織が、子宮の中だけでなく、ほかの場所(卵巣、卵管、腹膜、腸など)でも増殖する病気です。月経時の強い痛みが起こり、不妊の原因にもなります。ジエノゲスト錠は黄体ホルモン製剤で、卵巣機能を抑制することで子宮内膜症の増殖を抑えて症状を軽減する作用があります。


一方、おもな副作用として、不正出血が報告されているようです。ジエノゲスト錠服用中は通常よりも子宮内膜が薄くて剝がれやすい状態になっていて不正出血が起こりやすいのです。特に服用初期にその頻度が高く、不正出血が起こる日数も長いものの、服用期間が長くなるに従って出血量は減少するとされています。「通常の月経程度」以上の不正出血が起こる割合は、投与4週で20%弱、投与8週で30%強ですが、投与52週で数%と減少します。主治医からの説明どおり、2カ月を過ぎると徐々に症状がなくなるケースが多いのですが、数%の人は1年後にも不正出血の副作用があるようです。


出血量が多く持続日数が長い場合や、一度に大量の出血が認められた場合は、貧血が懸念されるため、必ず受診してください。また、出血が続く場合は、黄体ホルモン単独ではなく、エストロゲンとの併用療法を行う場合もあるので、主治医に相談してみてください。


おなかの痛みについては、ジエノゲスト錠の副作用に腹痛、嘔吐、胃部不快感などの消化器系の症状がまれにみられるようです。ただ、腹部に痛みを感じる原因は、消化器系や泌尿器系の疾患、環境の変化などによるストレスなど、ほかの要因で起こることも少なくないので、痛みが持続する、または強くなる場合は、早めに主治医に相談することをおすすめします。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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