胃がん検査の「ABC検査」と「腫瘍マーカー」の違い
胃がんの検査のうち「胃がんリスクABC検査」は「腫瘍マーカー」とは別のものですか? また「直接法」と「間接法」というのは、どのような違いなのでしょうか?
女性/40代
2023/07/15
ご質問の、胃がんリスクABC検査と腫瘍マーカーとは別のものかについては、これらは別物となります。以下、それぞれについてご説明します。
「胃がんリスクABC検査」は、将来、胃がんになるリスクを調べる検査のことです。血液検査によって、胃がん発生に大きく関わっていると考えられる「ピロリ菌感染の有無」と、ピロリ菌感染による「胃粘膜の萎縮の程度」の両方を調べ、胃がんリスクを判定します。
ピロリ菌の感染はピロリ菌抗体検査で判明し、また、胃粘膜の萎縮の程度は胃から分泌されるペプシノゲンという物質の血中濃度を測定するペプシノゲン検査でわかります。検査の結果、リスクがあると判定された場合は、ピロリ菌の除菌の要否を判断したり、胃がんの存在を確かめたりするために精密検査(内視鏡検査など)が必要になります。ただし、ABC検診は胃がんそのものを見つける検査ではありません。胃がんになるリスクが高い人を見つけ出し、胃がんの予防、早期発見、早期治療に結びつけることを目的としています。
一方、腫瘍マーカーは、がん(腫瘍)に反応して細胞が産生する物質のうち、体液中(おもに血液中)で測定できるものを調べます。臨床的には、がんの補助診断、病期の判定、治療効果の判定、経過観察、予後推定などの指標として使われます。多くの腫瘍マーカーは偽陽性が多いので、この検査単体で確定診断をすることは難しいとされています。
また「直接法」と「間接法」は、胃部X線撮影に伴う検査のやり方の違いについてのお尋ねですね(上記のABC検査や腫瘍マーカーなど検査の種類とは別のものになります)。
一般に、集団検診では、間接撮影が用いられ、画像を後で読影しますが、二次検査では、直接撮影で医師がX線の透視画像を見ながら詳しく検査を行います。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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