Question

乳がんのホルモン療法での倦怠感。対処法は?

4カ月前に乳がんの手術を受け、その後、入院での放射線治療を受けました。退院後はホルモン療法を続けています。仕事を再開しているものの、強い倦怠感が続き、通勤がつらくて休職を考えています。帰宅後や休日は、ほぼ横になっている状態です。生活の工夫で症状を軽くしたく、よい方法はありますか?

女性/30代

2023/07/02

Answer

乳がん手術後のホルモン療法では、副作用として倦怠感や疲れやすさが多くみられます。ご相談者は通勤がままならず、休職を考慮されているということで、副作用が強く出ていると思われます。まずは現在の症状について、主治医に相談することをおすすめします。治療を続けたほうがいいのか、薬の種類や服用量の変更が必要か、症状を和らげる薬を用いるかなど、このあとの対応について検討してもらうといいでしょう。


生活のなかで、少しでも症状を軽くできる方法として、一般的ではありますが、少しご紹介します。主治医に相談される際に、食事や生活上の注意点についても意見をもらうと、より安心でしょう。


●食生活……ホルモン療法により、コレステロールがたまりやすくなる、骨のカルシウムが減少して骨密度が低下するなどが起こることがあります。基本的には、適正なエネルギーを摂取し、バランスのよい食事にすることが第一ですが、コレステロールを増やす飽和脂肪酸を含む食材(肉類、牛乳、乳製品、洋菓子など)をとりすぎないようにします。カルシウムやビタミンD、Kを積極的にとって骨量の低下を防ぎ、ビタミンやミネラル、食物繊維を多く含む野菜をしっかりとりましょう。吐き気などで食べにくいときは、お茶漬けや酢の物などをとるとよいでしょう。味覚が変わったり、口内炎があるときには、冷たいほうが食べやすいことがあります、そうめんや冷ややっこなどを試すとよいでしょう。


●生活全般……適度な運動は、倦怠感の軽減に効果が見込めるとされています。肥満の防止や骨量維持のためにも、運動を続けましょう。どの程度の強さの運動がよいか、主治医と相談してください。ただし、倦怠感が強いときは無理は禁物です。からだをよく休めることも大切です。同じ姿勢のままでいると痛みが生じてくることもあるので、寝ながらできるストレッチなどで時々からだを動かしましょう。また、生活環境のにおいに過敏になる場合もみられます。不快に感じるものを避け、手軽な手段としてマスクを用いるのもよいでしょう。放射線治療後は、唾液が出にくくなることがあるため、うがいと歯磨きを丁寧に行い、口腔内の清潔を保ち、むし歯や歯周病の防止、呼吸器感染症の防止に努めることも大切です。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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