Question

がん検査結果の説明に同席。家族としての心構えは?

高齢の母にがんの疑いがあり、近々、精密検査の結果説明に同席する予定です。医師の話を聞くうえで留意すべきポイントや、年齢を考慮して確認したほうがよいことがあれば教えてください。

男性/60代

2023/03/31

Answer

お母様の精密検査の進み具合にもよりますが、今回の結果説明の際には、以下のような点が一般的なポイントになると思います。


【診断について】

●がんかどうか、がんの場合はどの部位のがんか

●診断は確定しているか、それとも疑いの段階か

●がんの広がり方や、他の臓器にも転移があるか


【治療について】

●今後、追加で必要な検査があるか

●どのような治療の選択肢があるか(手術、抗がん剤などの薬物療法、放射線治療など)

●医師がその治療法を提案する理由


がんと診断されたら治療の提案を受けて、その方法を選択しなければなりません。保険診療で行われる治療は「標準的治療」と呼ばれます。一方、標準治療以外の治療は研究段階のものが多く、医師の見解も分かれることが多いのが特徴です。一般的にまず標準的治療を検討することと思いますが、なぜ医師がその治療をすすめるのか理由を聞いておくと、病状や治療方針への理解も深まります。


【生活について】

●今までどおりの生活を送ることができるか

●生活や食事面で気をつけること、制約の有無


【医師と信頼関係について】

●医師との対話を重ねる

困ったこと、不安なことは率直に伝える。専門用語がわからない場合などは、その都度質問する

●質問事項をメモしておく

聞きたいことを書き出して整理する。診察時間には限りがあるため、優先順位をつけて相談する

●医師以外の協力を得る

医師の診察で解決できないことは、看護師などほかの医療従事者に相談する

●診察時にメモをとる

後日の質問や自分で情報を調べるときに有効。不在の家族に説明する際にも役立つ


がん治療に進む場合は、少なからずお母様の心身に負担がかかると想定されます。医師に対する不信感があると余計にその負担が増してしまうため、日頃から良好な関係を築くよう心がけましょう。


病気や治療の説明を受ける、あるいは患者として重要な決定を下す必要があるときには家族の存在が心強く感じられるものです。通常、年齢や既往歴など全身状態を考慮して治療を選択しますが、高齢者の場合は個人差も大きく、一概には決められないことも多いでしょう。ご本人の希望と医師の専門的な意見をすり合わせながら、よく検討できるとよいですね。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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