Question

乳がん検診、人間ドック、何歳から検討すべき?

会社の定期健康診断の案内の際、乳がん検診のチラシが一緒に同封されていました。乳がんは30代後半から患者数が増えると聞きます。積極的に受けるべきでしょうか? また、人間ドックも受けたことがありません。そろそろ検討すべきでしょうか?

女性/30代

2023/02/10

Answer

乳がんは女性のがん患者数第1位を占め、30代後半から罹患数が増加し、ピークは40~50代とされています。早期発見によって約90%が完治可能ともいわれており、乳がん検診がすすめられています。乳がん検診では超音波(エコー)とマンモグラフィの2種類の画像検査で乳房の様子をみます。

超音波検査では乳房の断面画像から、触診ではわかりにくい数㎜のしこりを見つけることができます。ただ、石灰化したがんは見つけにくいのが弱点です。痛みはなく、放射線被ばくもありません。 マンモグラフィ検査は、乳房専用のX線撮影機で、触診ではわかりにくいしこりや、石灰化したがんを見つけることができます。ただ、乳腺が多い乳房では、病巣と正常組織を区別することが難しく、異常を見つけにくいという弱点があります。X線撮影なので放射線被ばくはありますが、被ばく量は無害といえるほど少ないものです。


乳腺が多い20~30代の女性は超音波検査が有効であること、40代以上の年齢はマンモグラフィ検査が適しているといわれています。しかし、近親者(母親や姉妹)が乳がんに罹患したという家族歴があって乳がんリスクが高いとされる人は、30代でもマンモグラフィの有効性が高いと考えられています。


国は、市町村が実施する乳がん検診について、40歳以上の女性は2年に1度の2方向のマンモグラフィ撮影と視触診を推奨しています。

30代は、乳がん検診の検査法や検査間隔がはっきりと示されていませんが、乳腺の専門医の意見の中には、乳がんを完全に治癒させるほど早期発見するためには、年代にかかわらず、毎年定期的に両方の検査を受けることが理想的だというものもあります。

一方、人間ドックは、企業や地方自治体がすすめる健康診断だけではわからない病気の早期発見を目的としています。基本的に自費になりますが、費用を補助する企業もあります。職場の健康管理室や、加入している健康保険組合に問い合わせてみましょう。

一般的に、がんや生活習慣病のリスクが高くなる40代、50代で受け始める人が多いようです。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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