Question

子どもの指しゃぶり。歯並びへの影響は?

1歳の娘は生後2カ月頃から指しゃぶりが始まりました。指しゃぶりをほうっておくと歯並びが悪くなると聞いて心配です。やめさせるほうがいいのでしょうか?

女性/20代

2023/02/18

Answer

ご相談者は赤ちゃんがいる生活にも慣れ、可愛さをいっそう実感されていらっしゃる頃でしょう。

赤ちゃんは生きていくために口に触れたものなら何でも吸うという、本能的な機能をもっています。ママのおっぱいはエネルギー源というだけでなく、おっぱいを吸うことにより安らぎを感じているようです。指しゃぶりは五感の発達の一過程として現れるもので、赤ちゃんや子どもの健全な精神発達段階の1つとして必要な反応とされています。生後2カ月頃から始まり、3カ月頃から頻繁にみられるようになります。その後、1歳半~2歳には、寝る前によくみられます。


指しゃぶりは2歳頃までは生理的で自然な行動だといわれています。おおよそ3歳頃に卒業できる子どもが多いようです。

また、指しゃぶりは、おもちゃやタオルの端をなめるのと同様に哺乳反射の減弱のサインとしてもみられる行動です。哺乳反射は生後4~5カ月頃から自然に消失し始め、6~7か月頃にほとんどなくなり、離乳食開始の目安となります。


ご相談者は指しゃぶりが歯並びに影響するのではないかと心配されています。一般的に、4歳を過ぎて指しゃぶりを続けていると、上下の前歯の間にすき間があく「開咬」や、上の前歯が出てくる「上顎前突(出っ歯)」などの「不正咬合」が起こる可能性があるとされています。お子さんはまだ1歳ということなので、指しゃぶりを無理にやめさせる必要はないでしょう。4歳を過ぎても指しゃぶりがやめられない場合は、次のような方法を試してみることがすすめられます。

●指しゃぶりをしているときやしそうなときに、遊びなど、ほかのところに注意を向けさせる

●指しゃぶり防止グッズを試してみる(手袋、指サック、口にすると苦い無害なマニキュアなど)

●寝るときの指しゃぶりは、子どもが寝つくまで手を握ってあげる

●寝る前のお話や絵本の読み聞かせなどが指しゃぶりの予防に有効なことがある

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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