責任のある仕事から逃げたくなることがある

職場での立場や役割が変化するにつれ、仕事内容が責任のあるものに変わっていくことは多いと思います。それは自分が職場で信頼を得ている証でもあり喜ばしいことですが、一方で不安やプレッシャーなども伴いますよね。これはおそらく働く多くの方が経験する葛藤なのではないでしょうか。そういった気持ちとの向き合い方や対処方法などについて、一緒に考えてみたいと思います。

ご相談者は「不安」や「逃げ出してしまいたくなる気持ち」を「情けない」と感じてしまうのですね。ただ、責任が生じるような仕事を行うときに、そういった気持ちが湧いてくるのはある意味自然なことではないでしょうか。これらの気持ちがあることによって、人は失敗しないように準備をしたり注意したりすることができます。適度な不安やプレッシャーは、物事を遂行するうえでプラスになることも多いのです。

ただ、そういった気持ちが強くなり過ぎると、逆に自分を追い詰めてしまったり、緊張からミスを誘発してしまうこともあり得るので、上手にコントロールしていくことが大切になるでしょう。そのために、自分なりの不安を和らげる方法などをいくつか持っておくと役に立つと思います。

ご相談者の場合、実際には仕事をこなせているのに「悪い想像ばかりしてしまう」点を少し変えていけるとよいのかもしれませんね。例えば、自分ができたことはしっかりと振り返ることも大切です。どのような工夫や努力をして達成できたかなどできるだけ具体的に分析をすると、次にもつながり、自信にもなると思います。

また、自分よりも経験ある上司や先輩に相談ができると視点が広がり、少し違った角度から考えられるようになる場合もあります。不安は仕事に真摯に向き合っているからこそ生じるものであり、決して情けないことではありません。ただ性格などによって感じ方に違いはあるかと思うので、まずは、ご自身の気持ちをわかってくれそうな方や信頼できそうな方に相談してみてはいかがでしょうか。

多くの仕事は１人きりで行うものではなく、周囲の方々と協力しながら進めていくものだと思います。自分だけで不安を抱えるのではなく、ともに仕事をする方々と日ごろから相談をし合ったり、コミュニケーションを取りながら、お互いに支え合っていけるとよいですよね。そのような中でいろいろな経験を積み重ねることで、少しずつ不安とも付き合っていけるようになるのではないかと思います。