Question

半年以上、月経がこない

ここ半年以上、月経がありません。食べる量が減って体重が落ちたなど、いくつか思い当たる節はあるものの、どんな治療をするのか不安があり婦人科にはかかっていません。このまま月経のない状態が続くと、どんな影響が考えられますか?

女性/40代

2023/01/17

Answer

一般に、月経がない状態を「無月経」といいますが、月経が3カ月以上こない状態を「続発性無月経」と呼びます。さらに妊娠、授乳期、閉経後など病的ではない理由による「生理的無月経」と、何らかの疾患により月経が停止する「病的月経」に分類することができます。後者のように規則的な月経が止まった場合には、女性ホルモンの分泌をコントロールする脳視床下部の働きの乱れによるものが多いとされています。


脳視床下部には、生命の維持に必要なホルモン分泌、食欲、睡眠、自律神経の中枢があります。一方、悩みや体調不良などストレスの影響によって乱れやすく、無月経になることも珍しくありません。また、一般的に40代になると卵巣機能が低下して月経に変化が起こりやすくなります。以前よりも体重が落ちたとのことで、3〜6カ月の短期間に体重の15〜20%以上が減少すると無月経になることが多く、体重の増加とともに月経周期が回復することもあるようです。


病的な要因も含めて月経がこない理由はさまざまですが、無月経が長期間続いた場合、閉経後のようなからだの変化が起こると考えられます。具体的には、骨がもろくなる骨粗鬆症や動脈硬化の加速をはじめ、女性ホルモンの減少によるほてり、発汗、冷え、動悸、めまい、イライラといった更年期様の諸症状が現れる可能性もあります。このようなことからも閉経年齢に達していない場合は、無月経の原因を明らかにして適切な治療を受け、月経を整える必要があると思います。一般的に3カ月以上の無月経は受診の目安とされ、ご相談内容の経過を考慮し、早めの婦人科受診をおすすめします。


生理的無月経であれば特に治療をせず経過をみることがほとんどです。対して、病的無月経ではホルモン療法などが行われ、卵巣の機能低下がみられる場合はホルモン補充療法や漢方療法が検討されます。原因によって治療方法も異なるため、受診時に治療の効果や副作用などについて医師の説明を受け、よく相談するとよいでしょう。

婦人科の診察では通常、問診後に内診や経腟超音波(エコー)検査、ホルモンの状態を把握するための血液検査などが行われます。基礎体温表の記録を持参すると診断に役立つでしょう。


不規則な生活、過労、偏った食生活、強いストレスなどは月経不順の原因になるためなるべく避けましょう。また、食欲増進のために味付けは塩味や酸味を多少強めにすると胃液の分泌が亢進し、消化作用がアップします。塩分のとりすぎに注意し、味の濃いものと薄いものを上手に組み合わせると効果的です。辛料や香りの強い野菜を加えたり、食前酒を食欲亢進剤として利用する方法もあります。食べたいと思う料理を選ぶと自然と食欲が増すはずです。無理なく続けられる工夫を取り入れてみましょう。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

\ アンケートに答えて健康相談を無料体験 /

関連するキーワード

体重減少
婦人科
症状別診療科

関連する病気

本サービスに掲載される情報は、医師および医療専門職等の監修の元、制作しております。監修者一覧および元となる情報はこちらからご参照ください。
みんなの家庭の医学 アプリイメージ
アプリでも

みんなの家庭の医学

歩数ゲームやデイリーアドバイス、無料健康相談が利用可能

QRコード

※ご所属先が本サービスを契約いただいている場合のみご利用いただけます。