Question

胃のバリウム検査後、白い便が数日続く

会社の健康診断で胃のバリウム検査を行いました。検査後にもらった下剤を飲んで白い便が出たのを確認したのですが、その後数日ほど、何度か白っぽい便が続きました。現在、便の色は通常に戻ったのですが、検査後、腸内にしばらくバリウムが残ることがあるのでしょうか?

男性/40代

2022/12/24

Answer

胃のバリウム検査を受け、しばらく白っぽい便が続いたため、バリウムが残っているのではないかとご心配とのこと。検査後のバリウム便の排泄について説明いたします。


胃のバリウム検査直後には、必ず下剤を服用します。例えば午前中に検査を行った場合、下剤の服用後数時間で、遅くても夕方ぐらいまでには白い便が出ることが一般的です。バリウム検査を含んだ白い便が出ない場合に心配されることは、腸閉塞やイレウスです。万が一を考えると、様子をみてよいとはいえません。自覚症状のあるなしに関わらず、早めに受診をしたほうが安全です。


夕方で診療時間内であれば、検査をした病院へ、夜間の場合には、夜間診療所に電話で問い合わせのうえ受診し、X線検査を受けるとよいでしょう。X線検査をすれば、バリウム便が詰まっている状態か、肛門近くまで動いてきている状態かがわかります。腹痛などの症状が強いときには救急車を要請するほうがよいでしょう。


胃部のX腺バリウムは、硫酸バリウムという造影剤を飲んで食道、胃、十二指腸の形や胃壁などの影を見る検査です。最終的に、バリウムは便と一緒に排泄されます。この便はチョークのような白色です。バリウムは便秘を起こしやすいので、検査後に弱い下剤が処方されます。

バリウムは、ごくまれにアレルギーや合併症を起こすことがあります。たとえば、消化管内に硫酸バリウムがとどまり、消化管に穴があいたり、腸などにバリウムがつまったりして、バリウム腹膜炎などの重篤な症状を引き起こすことが報告されています。


通常、口から入ったバリウムは肛門から排出され、時々胃に残ることがあります。それが翌年や翌々年に、検査で見つかることがあります。これは胃の憩室というくぼみに、バリウムが入ってしまったためと考えられます。ほとんど無害で、心配は必要ありません。また、これが将来、炎症のもとになるなど、マイナスな状況を起こす原因になることもありません。病的なものととらえなくてよいでしょう。

盲腸の近くの憩室や盲腸の中に少量のバリウムがあっても、ほとんど排出されていれば問題はありません。除々に減っていくので、特別な治療は必要としません。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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