Question

全身に異常なほどの汗。多汗症の薬を使っているが……

わきの下や胸をはじめ、ほぼ全身に異常なほど汗をかくのをどうにかしたいです。病院で処方してもらった薬を塗っていますが、今のところ効果は感じられません。何かほかによい多汗症の治療法はないでしょうか? アドバイスをお願いします。

男性/30代

2022/12/20

Answer

一般的な多汗症の治療として、すでに受けられている治療となりますが、第一選択は塩化アルミニウム液等の薬を塗る外用療法です。外用療法では、ただ塗るだけでなく、自宅で手軽に行える閉鎖密閉療法(ODT)を行うことで、重症例にも効果があるといわれています。一方で、効果が出るまで2~3週間はかかることや、中止すると再発しやすい等の注意点があります。

また、多汗症部位を水道水に浸し、弱い電流を流すイオントフォレーシス療法があります。定期的な受診が必要となりますが、外用療法と併用することで効果が上がるといわれており、通院が困難な場合は自宅でイオントフォレーシスをするキットを購入することもできます。


第二選択として、A型ボツリヌス毒素を腋窩(えきか:わきの下)や手のひら、足裏に局所注射するボツリヌス毒素療法があります。腋窩に対しては効果が高く、国内外でも推奨度の高い治療であり、2012年から重度腋窩多汗症に対しては保険適用となっています。

第三選択には、内視鏡を使った交感神経遮断術(ETS)があり、手のひらの多汗に対しほかの治療法が効かない場合に適応されます。なお、手術で手のひらから汗が抑えられても、ほかの部分が多汗になるという代償性発汗が合併症として現れる確率が高いため、積極的にはすすめられていないようです。

これらのほかに、神経ブロックや内服療法、精神療法がありますが、おもに上記3つが推奨されやすい現状です。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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