健診の眼底検査で、高血圧性眼底などの疑いがあり「経過観察」に
健康診断で初めて眼底検査で引っかかりました。眼底、黄斑部異常、高血圧性眼底の疑い、要経過観察と記載されており、来年の健診までにどのようなことに気をつけたらよいでしょうか?
男性/50代
2022/12/14
健康診断の眼底検査の結果に、眼底、黄斑部異常、高血圧性眼底の疑い、要経過観察との所見があったとのこと。眼底検査では、おもに目の奥の網膜、網膜の血管の状態を観察します。具体的には、動脈硬化の程度、高血圧、糖尿病による目の合併症の有無などを調べます。
網膜の中央部は黄色いので黄斑部と呼ばれ、視力に関わる最も重要な部分です。黄斑部異常の所見は、伺った情報だけでは詳細の説明は困難なので、気になる場合は、受診した健診機関へ問い合わせるとよいでしょう。
眼底検査では、網膜の動脈を観察して、高血圧性変化や動脈硬化の程度を調べます。今回の所見は、高血圧性眼底の疑いとのことで、高血圧による変化の疑いがあるようです。高血圧は循環器領域の病気なので、診断・治療は内科および循環器科で行います。今回やこれまでの健康診断の結果では、血圧の指摘はなかったでしょうか。もし指摘があれば、指示通りに対応ください。
血圧は血圧計があれば自宅でも測定できるので、ご自身で測り、経過をみながら管理することをおすすめします。自身の血圧のパターンを把握するために、まずは2週間から1カ月程度、同じ条件下で血圧を測ってみましょう。一般的には起床後、洗面などを済ませ(朝食前)、5分程度いすなどに座ってリラックスした状態で血圧を測定し記録しましょう。
自己測定の基準は、収縮期血圧が135㎜Hg以上、拡張期血圧が85㎜Hg以上(両方、もしくは片方だけでも該当)です。その日の体調によっても血圧には変動があるため、体調や状況なども記録するとよいです。基準を超えることが続く場合は、内科や循環器科を受診し、健康診断結果や血圧測定結果について相談するとよいでしょう。そのほかの一般的な管理は以下の通りです。
●体重を増やさない(BMI25未満が目安)
●1日3食の食事をとり、食べ過ぎない
●運動を行う(歩数を増やす、階段の利用を意識するなど)
●減塩を心がける(食塩摂取目標:男性は1日7.5g、高血圧の指摘がある方は1日6g未満)
※ナトリウム値が表示されている場合は、換算式を覚えておくと役立ちます。
食塩相当量(g)=ナトリウム(mg)×2.54÷1000
禁煙、および飲酒は適量の範囲でたしなむことをおすすめします。また、睡眠時間が短くなると体重増加のリスクがあるとの報告もあります。1日約6時間の睡眠を維持され、5時間以下にならないよう工夫するとよいでしょう。
今後の対応としては、健診結果の判定の指示に従うことが原則です。1年後には、健康診断などで眼底検査を受けましょう。 今回の所見について、判定では経過をみるとの指示であっても、もし不安を強く感じるようであれば、眼科の受診を検討してはいかがでしょうか。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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