突発性難聴からくる高音の耳鳴りの対処法
3カ月ほど前に耳鳴りが発生し、1週間ほど経過しても治らず、耳鳴りも大きくなり、耳鼻科を受診しました。突発性難聴の可能性ありと診断され、薬を服用したものの効果がなく、ステロイド剤を追加して様子をみましたが効果がありませんでした。医師に元の薬を続けるように言われましたが、効果があると思えず、受診をやめました。整体治療も試しましたが、変化はありません。現在、高音の耳鳴りが続き、睡眠を多くとるようにしています。
男性/50代
2022/12/03
高音の耳鳴りがずっとあり、周囲の方にはわかりにくい症状で、数カ月ほど経過しているご相談者の心身の負担は、想像以上に大きいのではないかとお察しします。
耳鳴りの原因はさまざまで、病気によって耳鳴りの経過や治療法も異なるため、まずは耳鳴りの原因を明らかにする必要があります。多くの耳鳴りは難聴を伴うので、耳鳴りの原因診断のためには、難聴の原因を検査し、原因がわかればまずその治療を行います。
原因が不明な耳鳴りに対しては、現状、決定的な治療法や薬がないため、治すより「なれる(ならす)」方向でさまざまな試みがなされています。治療は、症状を和らげる対症療法が主で、一般には薬物療法(精神安定剤、ビタミン剤、血管拡張剤、代謝改善剤など)が用いられます。経過が長い場合、患者さんの状態に応じ、注射、耳鳴再訓練療法(TRT)などが行われることもありますが、効果が十分得られないこともあるので、医師とよく相談する必要があります。
通常、難聴を伴わない耳鳴りは、耳鳴りが生じても、多くの場合は脳の慣れのために徐々に感じなくなるとされています。エアコンや冷蔵庫など身の回りの生活音を普段意識しないのはこのような仕組みがあるからです。
耳鳴りに対する不安や焦り、不眠などが生じると、耳鳴りを持続的に感じるようになるので、まずはこれらを少なくすることが大切です。心配のない音とわかれば、脳は耳鳴りを認識しなくなります。
ご相談者は耳鳴りの煩わしさや、このまま続くのかという不安があるのではないかと思います。耳鳴りは本人にしかわからないつらい症状ですが、現在、治療法としては十分確立していないため、経過が長い場合は、症状と上手に付き合うことが長い経過の中では必要になります。
耳鳴りへの対処としては、症状の改善が十分に感じられなくても、途中で聴力の低下やめまいなど症状の変化があるかもしれないので、早期に発見し対処するためにも、耳鼻咽喉科医師が終了を告げるまで治療を続けること、行っている規則正しい生活とストレスを少なくする工夫を継続すること、耳鳴りを気にしすぎないことや慣れるようにすることが大切でしょう。
内服以外にも積極的に治療する方法はあるので、医師と相談してもよいでしょう。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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