五十肩のつらい痛みを和らげる体操が知りたい
右肩がずっと痛いのですが、五十肩でしょうか。症状をよくするための体操があれば教えてください。
女性/50代
2022/12/04
右肩の痛みが続いているとのこと。五十肩(肩関節周囲炎)ではないかと思い、改善のための運動療法が知りたいのですね。五十肩の典型的な症状は、強い自発痛、肩を動かしたときの痛みによる衣服着脱困難、夜間の強い痛みなどです。
肩関節周囲炎は、加齢による影響に加え、長年の生活習慣が影響しているといわれ、通常、症状改善には時間を要します。個人差はありますが一般に1年前後の経過です。肩関節周囲炎は治るものの、治すには肩のセルフケアが最も大切です。運動は状態にあわせて段階的に行う必要があり、整形外科での運動療法を継続し、症状やセルフケアなどについて、都度相談していくのが改善の効果的な方法です。
痛みが改善していて、医師から肩関節の体操などをすすめられているときは、血液の循環をよくする目的で、肩や腕の前回しや後ろ回しなどが一般的にすすめられます。比較的苦痛の少ない肩の運動として、コッドマン体操(アイロン体操)と呼ばれる方法を紹介します。机などに片手をついて前かがみの姿勢になり、もう片方の手で水入りペットボトルを持ち、その腕を時計の振り子のように前後左右に振ります。
運動で患部の痛みが強くなる動きは避け、症状が悪化しているときは医師へ相談し、療養の指示を仰ぎましょう。長時間同じ姿勢で作業をするときは、休憩をとり、上記のような軽い体操をするとよいでしょう。からだのほかの部位に負担をかけないためにも正しい姿勢は大切で、長時間の前かがみは避けます。炎症で痛みの強いときには、市販の消炎鎮痛薬の入った湿布薬を使うこともよいでしょう。
ご相談者は受診していないので、肩関節周囲炎以外の病気の可能性も否定できません。まず整形外科を受診し、診断を受けたうえでセルフケアも含めた治療を受けることがよいでしょう。
肩の痛みのほかに首の痛みや腕や両下肢のしびれ、力が入りにくいなどのほかの症状を伴っているときは、速やかに整形外科の受診をおすすめします。
打撲やけがなど、症状の原因と思われる出来事があれば、ひとまず安静を保ち、軽快していく兆しがあれば様子をみますが、変化がなかったり、悪化する場合は整形外科受診をおすすめします。また、糖尿病など持病を治療中の場合は、まず担当医へ症状を相談してみてください。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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