乳がんでホルモン治療中。卵巣摘出は問題ない?

3年前に乳がんの手術を受け、現在、がんの再発を抑えるため、女性ホルモンを抑制する薬の服用を続けています。その折、昨年の健康診断で新たに卵巣の腫れが確認されました。検査の結果、がんではなく水がたまっていると診断され、1年間経過しても症状が改善しなかったため、両方の卵巣を摘出したほうがよいとのこと。すでに閉経していますが、女性ホルモン抑制治療中に卵巣を摘出すると、からだにどのような変化が起こるか不安です。
この質問への回答
保健同人フロンティアメディカルチーム
乳がん手術を受け、再発防止のためにホルモン療法を受けているところに、卵巣の腫れがみつかり摘出手術を予定しているとのことで、術後のからだの変化などが気になるところです。
本来の卵巣の働きは、排卵と女性ホルモンの分泌になります。排卵は妊娠するために必要な現象で、女性ホルモンは妊娠を維持するだけではなく、骨代謝や脂質代謝など女性のからだの代謝や働きに大きくかかわっています。
そして、加齢とともにホルモン分泌の働きを止めるときがやってきます。それが閉経です。閉経を境に、前後5年間(計10年間)を更年期といいます(平均すると44~55歳ごろ)。 一般に、1年以上月経がなければ、閉経と判断されます。両側の卵巣を摘出した場合も同じく閉経となります。この時期に、多種多様な症状が現れることがあり、更年期症状といわれますが、個人差も大きいので、症状に応じた対応、治療が行われます。
手術法は年齢や、腫瘍の大きさ、癒着の程度などによって決まります。また、腹腔鏡を用いた内視鏡下の手術も行われており、良性卵巣腫瘍のほとんどが開腹手術より負担の小さい腹腔鏡下で摘出されるようになってきています。 手術法によって、術後の回復の違いがあります。
実際のところ、手術を受ける際、どのようなことが考えられ、注意事項、手術後の経過など主治医や麻酔医などの面談を受け、いろいろと話を聞く機会が設けられます。
今後について受け止めていくためには、やはり主治医の先生から納得のいく説明を受けることが大切と思います。現在考えられる状態や今後の方針、対応について、そして、不安に思う気持ちを主治医の先生へ遠慮なく相談することをおすすめします。


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