Question

心電図検査で指摘された「異常Q波」とは?

健康診断の初めての心電図検査で「異常Q波」と書かれ、要精密検査の判定でした。これはどんな異常なのでしょうか。現在、とくに自覚症状はありません。

男性/40代

2022/09/07

Answer

心電図検査は、心臓の電気的な活動の様子をグラフの形に記録することによって、不整脈、心筋の血液循環の不良(狭心症)、心筋の壊死(心筋梗塞)がないかを調べるスクリーニング検査です。

心電図をご覧になったことがあると思いますが、1回の心拍の中に、QRS波と呼ばれる、とんがった山のような形で表される動きがあります。QRS波はQ波(下向きの動き)、R波(上向きの動き)、S波(下向きの動き)に分けられ、波が何秒かかっているかで基準値が決められています。QRS波の基準値は0.06~0.10秒で、非常に短い時間です。「異常Q波」はQRS波のうち、Q波の時間が延びている状態を指します。


異常Q波は、心筋梗塞や心筋症などの心筋障害を表すこともありますが、健康な人でも体質によってみられることがあります。精密検査の結果「偽陽性」ということで、異常なしとなるケースも多いです。

ただし、症状がなくても、心臓疾患の危険因子である喫煙、糖尿病、高血圧、脂質異常症、肥満などがある場合や、血液検査で何らかの異常が指摘されている場合には、詳しい検査がすすめられます。相談者の血液検査の結果や併存疾患、生活習慣についてはわかりませんが、念のため循環器科を受診して確かめておいたほうが安心できるでしょう。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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