骨粗しょう症で治療中の母が歩行困難に。セカンドオピニオンをとるべき?
母が近くの整形外科で骨粗しょう症の治療をしています。しかし、状態が改善されず、ますます歩行が困難に。外出自体のハードルが高く、気軽に通院先を変えることもできません。セカンドオピニオンを受けたほうがよいでしょうか?
男性/50代
2022/08/29
お母様が骨粗しょう症で通院中ですね。しかし、より歩行が困難になりつつあり、家族の手伝いが必要な状況でしょうか。介護生活は本人・家族ともに苦労や負担を感じられていることをお察しします。今までの治療経過が不明なため、ここでは、骨や骨粗しょう症と治療、セカンドオピニオンの一般的な説明をします。
●骨について
骨の組織は古い骨が吸収され、新しい骨が補充されることで新陳代謝しながら劣化を修復して、強度を維持しています。
●骨粗しょう症
骨粗しょう症は、骨の強度が低下し、骨折のリスクが増大しやすくなる骨格疾患です。閉経後では、エストロゲンの欠乏により、破骨細胞が活性化して骨吸収が進み、骨粗しょう症になります。また、カルシウムの吸収能力も加齢に伴い低下します。ほかにも、生活習慣病などは酸化ストレスを増大させ、骨強度を低下させてしまいます。
●治療
骨粗しょう症の治療の目的は、骨折を予防して骨格の健康と生活の質の維持改善を図ることにあります。さまざまな薬物療法があり、年齢・部位別骨折リスク・骨代謝状態などに応じて組み合わされています。
また、骨粗しょう症以外にも、人は高齢になると、筋繊維が萎縮して筋肉量が低下します。成人になると、個人差はあるものの、10年で6%ずつ筋肉量が低下するといわれています。そのほかにも、関節の形や動きが変化して症状があるとあまり動かない生活になっていくため、急速に筋肉の委縮が進行することがあります。
加齢に伴う病気は目に見えるような改善がなかなかみられないことがあり、見守る家族にとってもつらいことと思います。まず現在の本人の気になる状況を主治医に相談し、納得のいく説明を受けることが大切と思います。現在考えられる状態や今後の方針について、遠慮なく相談することをおすすめします。
それでも必要と思われるときには、セカンドオピニオンを受けることも1つの方法です。セカンドオピニオン外来などを設けている医療機関で受ける方法があり、その場合、通常は本人の代諾書があれば、家族のみでも受けることができます。予約制の場合がほとんどのため、主治医の紹介状など必要な資料をそろえて予約します。セカンドオピニオン外来は、保険適用外のため自費となり、医療機関ごとに料金が異なります。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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