Question

月経時や排卵日前後の症状の対処法は?

以前から排卵日前後に不正出血があります。昨年出産したのですが、産後も変わらず続いて気になっています。また、半年ほど前からPMS(月経前症候群)のような症状が強く出て、イライラしがちです。PMDD(月経前気分不快障害)の傾向が強いのではとも感じています。PMSやPMDDには血液検査等で明確に診断できる基準はあるのでしょうか? 治療法にはどのようなものがありますか?


女性/20代

2022/08/08

Answer

排卵日前後の不正出血や、PMSのような症状などが続いているとのこと。今回は自覚症状のある次の2点についてご説明します。

・排卵日前後に不正出血があり、症状から考えられる病気や対処法

・PMSやPMDDについて明確に診断できる基準や治療法


●排卵日前後の不正出血

月経と月経の間にある少量の出血を排卵期出血(中間出血)といいます。

排卵期出血とは機能性子宮出血の1つで、排卵期に卵胞ホルモンのエストロゲン減少により認める症状です。基礎体温を測って、出血の後で体温が高温相になり、出血もなくなれば、排卵期出血の可能性が高くなります。出血量が少なく、ほどなく止血すれば経過観察が可能ですが、くり返す場合は治療をすることがあるので、産婦人科を受診するのがよいでしょう。


●PMSやPMDDについて

日本産科婦人科学会では、PMS(月経前症候群)を「月経前、3~10日の間続く精神的あるいは身体的症状で、月経開始とともに軽快ないし消失するもの」と定義しています。

PMSの原因ははっきりしていませんが、女性ホルモンの変動が関係しているといわれています。女性の月経周期には、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類の女性ホルモンの働きが影響しています。月経前の黄体期に、2種類のホルモンが急激に低下し、脳内のホルモンや神経伝達物質の変化を起こすことが原因と考えられています。


PMSの症状は人それぞれ異なります。心の症状は、抑うつ気分、怒りの爆発、イライラ、不安感、眠気、集中力の低下、混乱した気分などで、体の症状は、乳房の痛みや張り、おなかの痛みや張り、頭痛、腰痛、関節痛や筋肉痛、体重増加、手足のむくみなどが現れます。日本では、月経のある女性の約70~80%が月経前に何らかの症状があるといわれています。

診断は、症状を記録して、月経周期との関連性をみます。また、症状が似ているPMDD(月経前気分不快障害)やうつ病などの他の病気でないかを鑑別します。PMDDの診断は、アメリカの精神医学会の診断基準をもとに行われています。


PMSの治療は、非薬物治療として、活指導やカウンセリングを行います。症状が重く、改善しない場合は薬による治療を検討します。

薬による治療は、大きく3つに分けられます。

●排卵抑制療法

低用量経口避妊薬(OC、低用量ピル)や低用量エストロゲン・プロゲステロン配合薬(LEP)などが使われることがあります。

●症状に対するもの(対症療法)

痛みの対処として鎮痛剤、むくみには利尿剤など、精神神経症状には精神安定剤などが使われることがあります。

●漢方薬

個人の症状や体質に合わせて漢方薬を使用します。当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)、加味逍遥散(かみしょうようさん)などが使われることがあります。


また脳内のホルモンや神経伝達物質は、ストレスや生活リズムと関係するため、次のような生活習慣がPMSの症状の現れ方に影響を与えると考えられます。

●ストレス(環境の大きな変化や、緊張状態が長く続いたあとなどは症状が重くなることがあります)

●性格(几帳面、真面目、負けず嫌いな人などは、症状が出やすいといわれています)

●食生活(不摂生が続いたり、カフェイン含有飲料やお酒をよく飲む人は症状が重くなりがちです)

●体力の低下(運動不足や自律神経が乱れていると、症状が出やすくなる場合も)


このためPMSにおいては、バランスのよい食生活と適度な運動、リラックスする時間をつくることなどのセルフケアも重要になります。半年ほど前から毎月、日常生活に支障をきたすほどの症状があるとのこと。治療によって症状の改善が期待できるので、婦人科や産婦人科への受診をおすすめします。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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