Question

知人が線維筋痛症に。原因不明の難病と聞くが…

知人の女性の病名が線維筋痛症とのことでした。この疾患の認知度はどの程度でしょうか。原因不明の難病と聞いており、治療法はあるのでしょうか?

男性/60代

2022/08/06

Answer

線維筋痛症(せんいきんつうしょう)は全身のいたるところにうずくような痛みをきたす疾患です。睡眠の問題や休んでも回復しない疲れ、気持ちが安定しにくいなど精神面の症状も起こりやすいのが特徴です。

認知度を示すはっきりとした情報はありませんが、欧米などでは1990年代頃より注目され、ここ数年研究が進み、認識されてきています。国内では、2003年の厚生労働省研究班の調査(住民調査)で日本の人口の約1.7%(有病率)の人が線維筋痛症であるといわれています。


国内の患者さんの男女比は1:4.8と女性に多く(欧米では男女比は1:7~8と女性の頻度が高い)、発病年齢は40歳後半の年代に多いとされています。血液検査・尿検査・X線みられず、医師であっても病気の知識や理解が不足していることが少なくないため、正しく診断されにくいという課題があります。


原因は、はっきり解明されておらず、脳の中枢にある疼痛を制御する部位の働きが低下することによって起きると考えられ、症状をひきおこすおもな要因はストレスです。ストレスには、人間関係、からだの疲れ、化学物質による刺激、温度・光・湿度などの環境、かぜなどの感染症があります。


線維筋痛症の治療には、薬物療法、運動療法、生活スタイルの工夫、生活上の注意事項を守るなどの方法があり、適切な治療や対処を行うことで、7割以上の患者さんは症状の改善が期待できるといわれています。

薬物療法では、最初は抗炎症薬という痛み止めを服用します。軽症の場合、痛み止めの服用のみで症状が改善します。痛み止めの効果がない場合は、抗うつ薬や抗てんかん薬などが処方されることが多くなります。

運動療法ではストレッチ体操やウォーキングが効果的です。


生活スタイルの工夫については、痛みが出る姿勢を長時間とることを控える、質のよい睡眠を目指す、1日3食、疲れをためない、からだに負担のかからない動線や室内の調整、冷えの防止などが挙げられます。

患者さんが人間関係などでストレスを強く感じている場合に注意が必要で、ストレスをためないよう上手に発散する必要があります。気ままな外出、通常の生活から離れる時間をもつなど、気持ちが楽になることを見つけるとよいでしょう。また、線維筋痛症の治療にくわしい医師のもとで焦らず治療を続け、生活の質を保てるよう心がけて過ごすことが大切です。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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