大人になってかかる水疱瘡は大変?

20代後半の姉は水疱瘡(みずぼうそう)にかかったことがありません。大人になってからかかる水疱瘡は大変と聞きます。どのように大変なのか、本人も気になっているようです。
この質問への回答
保健同人フロンティアメディカルチーム
水疱瘡(水痘:すいとう)は、冬から春にかけて流行する感染症です。水痘・帯状疱疹ウイルスによる感染で、感染力の強い病気の1つです。一般的に健康な子どもは、軽い症状で済みますが、なかには重症化することもあります。大人になってかかると、子どもに比べて、症状が重くなりやすいことが報告されています。
水痘は、発疹、発熱がおもな症状で、発疹は、丘疹、水疱、膿疱(のうほう)、痂皮(かひ:かさぶた)と変化します。
発熱は、38℃前後が2~3日続くことが多いですが、40℃を超えることもあります。まれに合併症を起こすことがあり、肺・気管支・心臓・脳の炎症のほか、皮膚の感染症、血小板の問題が出ることもあります。
妊娠20週までに水痘にかかると、先天性水痘症候群(低出生体重、四肢低形成、筋の部分的な萎縮、脳の炎症など)を起こすことがあり、出産の数日前に水痘にかかると子どもにも発症し、その場合、母子ともに重症化する危険があります。妊娠中に罹患すると、症状が重くなりやすいため、かかったことがなく、妊娠を望んでいる方は、あらかじめワクチン接種などによる対策が必要です。
さらに、免疫機能が低い人、気管支ぜんそく・腎臓の病気・血液の病気などで治療中の人も重症化の心配があるため、主治医に相談することが大切です。
予防法は、水痘ワクチンの接種です。大人の場合は被接種者の希望があれば行える任意の予防接種となります。妊娠可能年齢の成人女性の場合、接種前およそ1カ月、接種後およそ2カ月の避妊が必要です。水痘ワクチンの接種により、およそ9割程度は抗体が確認されるといわれていますが、1回の接種者のうち、2割近くは、水痘にかかると報告されています。ただし、ワクチンを接種していれば、仮にかかっても、症状は軽く済むことがほとんどです。
お姉さんが水疱瘡の罹患歴がない場合、内科医に相談し、予防接種を検討してはいかがでしょうか。


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