三叉神経痛は自律神経の乱れが原因?
三叉神経痛は自律神経の乱れから生じるのでしょうか? ときどき耳を引っ張ると激痛が走ることがあります。
女性/40代
2022/06/16
からだの隅々まで張り巡らされている神経は、中枢神経と末梢神経から成り立ちます。中枢神経はわかりやすくいうと司令塔の役割をし、脳と脊髄からなります。
末梢神経は、中枢神経とからだの末梢(筋肉や皮膚の感覚受容器)を連絡する神経で、12対の脳神経と31対の脊髄神経から構成されています。三叉神経は、この12対ある脳神経のうちの1対で、顔面を走っており、頭頂部から下あご、側頭部、外耳道の一部にかけての顔面の感覚や咀嚼運動にかかわっています。
末梢神経は機能的には、運動神経と自律神経に分かれます。自律神経は呼吸、循環、消化、体温調節、排泄、分泌など基本的な生命活動を維持する働きをもち、無意識に機能して、からだ全体の環境を保つための重要な役割を果たしています。
三叉神経痛の症状としては、数秒から数十秒間、刺すような発作性の激痛が顔面の片側、三叉神経の分布する領域に一致して現れます。顔面へのさまざまな刺激(洗顔、歯磨き、咀嚼、会話、冷たい風に当たるなど)が症状を起こす誘因になるといわれています。以前は不明とされていた三叉神経痛の原因は、最近では脳血管による三叉神経の圧迫が多いことも判明しています。
また、自律神経のバランスが乱れると、血圧の変動、不整脈、便秘や下痢、汗をかきやすくなる、めまいのようなからだのふらつきなど、さまざまな症状が現れます。その原因は、何らかの疾患が関与することもあれば、ホルモン、ストレス、気候の変化、睡眠不足、不規則な生活などによる場合もあります。
これらのことから、三叉神経痛と自律神経の乱れとの関係は考えにくいと思われます。ときどき耳を引っ張ると激痛が走るのが三叉神経痛の症状かどうかは、質問内容からの判断がむずかしく、一度、神経内科で相談することをおすすめします。自律神経の乱れによる症状については内科、心療内科などでも診てもらえますが、神経内科が専門になるのであわせて相談するとよいでしょう。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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