Question

帯状疱疹でしてはいけないことは?

帯状疱疹になりましたが、してはいけないことなど、日常での注意点はありますか。神経痛のような痛みは治るのでしょうか?


男性/50代

2022/06/15

Answer

帯状疱疹は、水ぼうそうの原因ウイルスによって起こります。水ぼうそうが治ってもウイルスは神経節に潜んでいて、免疫力の低下をきっかけにウイルスが増えて発症します。症状はウイルスが潜んでいた神経が支配しているからだの片側部分の皮膚に、帯状に水疱ができます。顔にできる場合は、額や頬に痛みの強い小さな水疱ができますが、胸やおなかにできると、帯を巻いたように小さな水疱ができ、いずれも痛みを伴います(水疱の中央にくぼみがあります)。

通常、症状が出てから1週間までは広がりがみられますが、その後2週間ほどでかさぶたになり、3週間ほどで治ります。しかし、水疱が多くの神経節にまたがる、黒ずんだ水疱ができているなどの場合、入院が必要なこともあります。


帯状疱疹を発症したということは、体力の低下や体調を崩していることが考えられ、体力の回復が第一です。この時期に無理をすると、治療期間が長くなる、皮膚に痕や神経痛が残ることがあります。日常生活では以下の点に注意するとよいでしょう。

●水疱が治るまではなるべく安静を保つ

●疲れやストレスをためない

●睡眠時間を確保し、からだを休める

●規則正しい生活を送る

●バランスのよい食事を1日3食とる

●回復してきたら徐々にからだを動かす

●主治医の許可が出たら、神経痛を和らげる入浴や温泉に入る


冷たい風や天候などの影響で神経痛が強まることもあるため、予測できるときは注意しましょう。帯状疱疹の治療は、抗ウイルス薬をできるだけ早く開始することが重要です。痛みが強いときには、消炎鎮痛薬やステロイド剤が追加され、回復を促すためにビタミン剤が処方されることもあります。水疱が出ている皮膚は清潔に保ち、外用薬を使う場合もあります。


皮膚症状が治った後も、神経痛だけが3カ月以上続く場合は帯状疱疹後神経痛と呼ばれますが、かかった人すべてに起こるものではありません。帯状疱疹後神経痛の発生率は約3%で、60歳以上に多くみられ、初期が重症な場合ほど移行しやすいといわれています。帯状疱疹後神経痛の治療方法は、内服薬、外用薬、神経ブロック、レーザー治療、漢方薬などがあり、症状に応じて組み合わせることもあります。帯状疱疹の痛みはほかの人にはわかりにくく、痛みの感じ方も異なるため、積極的に痛みとつき合う気持ちで治療に取り組むことが大切です。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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帯状疱疹
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