２カ月前からうつ病に。治るのか不安……

心身ともにいろいろな変化がある様子で、さぞかしつらい状況かと思います。治ると聞いても不安になってしまう気持ちも、お察しします。うつ病といっても、症状の出方や治療の経過は、人によって違いがあります。自分の病気にはどういう特徴があり、どのように治療していくのがよいか、主治医の先生ときちんと話し合い、相談しつづけていくことがとても大切です。現在、ご相談者は、においや音に敏感になったり、気力が起きなかったりと、病気の症状が強く出ているように感じられます。治療を始めて2カ月ということを考えると、まだ病状が不安定な時期かもしれません。そのようなときに1人で悩み考え込んでしまうと、焦りや不安が大きくなってしまうこともあります。治るのかと不安に感じている今のありのままの気持ちを、ぜひ主治医の先生に伝えてみてください。

患者さんのなかには、医師にいろいろと質問するのが苦手であったり、緊張してうまく話せなかったりする人もいますが、不安を抱えたまま治療をつづけることは、かえってよくありません。診療時間が限られている場合には、自分が聞きたいことに優先順位をつけて、事前にまとめておくとよいと思います。

前述のように、うつ病は人によって違いがあるので、主治医の指示に従うことが第一です。しかし、一般的に治療中に気つけたほうがよいポイントがあります。それは、うつ病の治療の基本といわれている「服薬」と「休養」です。発病すると、場合によっては、急激に気力が低下したり、何もできなくなったりなどの症状が現れることがあります。そういった状態になると、本人は強い焦りを感じてしまいがちです。しかし、強い焦りは休養を妨げてしまうので、治療にとってはあまりよくありません。例えるなら、ガソリンが切れている車を無理やり走らせようとしているようなものです。ガソリンとなる「心身のエネルギー」が回復するまで、じっと休養して待つ時間が必要です。できていたことができず、焦る気持ちはとてもよく理解できますが、今は頑張るときではない、というこころの声に耳を傾けてみてください。