Question

百日咳の症状を和らげる対処法は?

1カ月ほど前、毎日せきが続くため、受診したところ百日咳と診断されました。現在、薬を処方してもらい治療中ですが、せきがひどくてつらいです。何か自分でできる対処法はないでしょうか。


男性/30代

2022/05/22

Answer

百日咳は、百日咳菌による感染症です。昨今は子どもだけでなく、大人の患者が増加傾向といわれています。百日咳菌に感染すると、7~10日後に、せき、鼻水、微熱などかぜのような症状が現れ、2週間程度は徐々にせきが強くなってきます。その後、2~3週間は、短い連続したせきがみられ、せきを出し切った直後の息を吸うときにヒューっと音が鳴る、せき発作が特徴的です。また、せきが連続して起こると、呼吸を止めてしまうため、頭部の静脈圧が上昇し、顔面のむくみ(とくにまぶた)、結膜充血、点状出血などがみられることもあります。


せきが出ないときは落ち着いていますが、刺激によってせきが誘発されると、せき発作がみられます。とくに夜間から明け方にかけ、発作が起こりやすくなります。その後、2~3週間で徐々にせきは減少しますが、間隔をあけて連続したせきが出ることがあります。百日咳の症状は、最初の症状が起こってから約2~3カ月かけてゆっくり回復していくのが通常です。


百日咳の予防接種を受けた大人では、典型的な症状であるせき発作がなく経過することもあります。症状は軽くても菌の排出はあるので、注意が必要です。百日咳菌は、せきのしぶきに含まれ、飛び散ることでほかの人に感染します。初期の感染力が強く、せきが出はじめてから、3週間前後は菌の排出があるといわれ、感染予防にはマスクの使用や手洗いの徹底がすすめられます。


治療には抗菌薬が使用されます。せきが出はじめの1~2週間のうちに抗菌薬での治療を開始すると、症状の改善や、菌の排出を抑えることが期待できます。そのほか、せきやたんに対する鎮咳去痰(ちんがいきょたん)剤や、気管支拡張薬などの症状を和らげる対症療法の薬が使われることもあります。


気管や気管支を覆っている粘膜が、百日咳などの感染により炎症を起こすと、刺激に敏感に反応する状態になります。気温や気圧の変化、運動時、ほこり、たばこの煙などは、粘膜への刺激になります。療養中は、こうした刺激を少なくするよう、できるだけ安静に過ごし、室内は適温、50~60%程度の適度な湿度を保つよう心がけましょう。気管の乾燥を防ぐため、こまめに水分補給をし、必要時は部屋を加湿します。また、ときどき部屋の換気を行い、たばこの煙は避けましょう。食事はやわらかく、のど越しのよいものがすすめられます。水分の少ないパンなどは、気道を刺激しやすいので、避けましょう。発作的なせきは、嘔吐を誘発するので、満腹になるまで食べず、食事の量は腹八分目に。1回の食事量を少なくし、食事回数を増やすような工夫をしてもよいでしょう。


発症後1カ月ほどのこの時期は、せきはまだおさまらないものの、この先徐々に少なくなると思われます。治療を受けていても、せきがひどくてつらい、眠れない、食事がとれないなど、生活に支障がある場合は、再度、主治医に症状を和らげる治療について指示を仰ぐとよいでしょう。



回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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