人づき合いが苦手。相手が近づくと不快に
人づき合いが苦手で、つき合いの長い友だちにも本心や悩みを打ち明けることができません。会話がつづくと恐怖心が出てきて、だんだん話の内容が理解できなくなります。また、距離(心の距離と実際の距離)をおかないと、人と接することができません。相手が誰であろうと30cmぐらいまで近づかれると不快感があり、相手のにおいや体温を感じると気持ち悪くなります。これは病気ですか? この先、信頼できる友人や恋人はつくれますか?
女性/20代
2022/05/20
対人関係に苦手意識があり、人との距離は30cm以上ないと落ち着かず、こころの距離も保たないと安定しないとのこと。日常生活でとても疲れがたまっているのではとお察しします。ご相談者は、つき合いの長い友だちに本心や悩みを打ち明けられずに苦しんでいます。自分のつらい気持ちをだれかに聞いてほしいという、こころの叫びのようなものが伝わってきます。ひとたび友人に話したら友情にひびが入るのではないかと心配し、話さずに我慢もされているのでしょう。
ただ、まず確認しておかなければならないのですが、いくら親しいからといって、何でも包み隠さず話すことが友情の証だとはいえないということです。ご相談者が気遣いをしてきたからこそ、友だちとの関係が長く続いているともいえます。友人に本心や悩みを打ち明けないことで、自分を責める必要はありません。時々一緒にお茶を飲んだり食事をしたりという関係をつづけるだけで、十分だと思います。
また、人との距離ですが、近づきすぎると不快感を覚えるのは当然です。本来、人間には自分を守るため、他人との距離が狭くなると全身を緊張させて身構えるシステムがあります。からだを硬くし、五感を研ぎ澄ませ、万一の攻撃に備えているのです。神経が正常に機能して、他人のわずかなにおいや体温にも敏感に反応しているわけで、そのことを自覚し「よく反応している」と認めてください。
ただ、会話がつづくと恐怖心が出てきて会話の内容も理解できなくなるとのこと。そこまで気持ちが不安定になっていると、人と話すこと自体を避けて仕事や生活にも支障が出ているかもしれませんね。人づき合いが嫌だな、と思う程度であれば前述のように気持ちの切り替えで楽になれると考えます。しかし、もし食事や睡眠など日常生活のリズムが十分に確保できないほど悩んでいるなら、医師やカウンセラーなど専門家の助けを借りて、からだの緊張や疲れをとる必要があるでしょう。一度体調をチェックしてみてくださいね。
最後に、信頼できる恋人や友人がつくれるかについては、相手を思いやる気持ちがあれば信頼関係は自然と育っていくものです。すべてをさらけ出して信じ合う必要はありません。ご相談者が苦しくない範囲で相手に働きかけ、かかわりを紡いでいくことがいちばん重要と思います。焦らず、無理をせず、自身を大切にいたわってあげてくださいね。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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