Question

先天性巨大結腸症の疑い

ひどい便秘で浣腸しないと排便しません。先天性巨大結腸症の疑いがあるといわれました。(1か月|男児)

女性/30代

2021/12/21

Answer

先天性巨大結腸症は、ヒルシュスプルング病とも呼ばれる大腸の病気で、肛門の近くの直腸やその上のほうまで大腸が細いために便がなかなか出せず、一方、それより上の大腸は便がたまってとても太くなる病気です。多くは生まれて数日以内に便がなかなか出ず、おなかがかたくふくらんでくることにより気づかれます。直腸の細い部分が狭い範囲の場合には、浣腸をしたり深めに肛門刺激したりすれば便が出せるので、先天性巨大結腸症を疑われないで新生児期を過ごしていることがあります。お尋ねの赤ちゃんもそのようなケースかもしれません。ほんとうに先天性巨大結腸症かどうかは、X線検査や直腸のごく一部を取って調べる検査(直腸生検)によって診断されます。診断が確定すれば手術が最も適切な治療法になりますので、正しい診断が欠かせません。先天性巨大結腸症の疑いがあれば、きちんと検査を受けることをおすすめします。それまでの間、便を出させるための浣腸はぜひ続けてください。

回答者

福島県立医科大学 甲状腺・内分泌センター センター長 

横谷 進

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