左下の歯ぐきがトマトのような状態に……! 歯周病対策は?
歯周病について教えてほしいです。数カ月前から、左下の歯ぐきが、熟したトマトのようになっていて気になります。しみたり、出血したり、痛みなどはないです。左下の歯は全部ブリッジです。このままにしておくと、歯が抜けて入れ歯になってしまうのかと不安です。
女性/40代
2022/01/28
左下の歯ぐきに症状があり、その部分はすべてブリッジとのこと。相談内容からだけでは、はっきりとした歯の状態はわかりかねますが、一般的な歯周病についての説明とその予防策について紹介します。
歯周病は、歯肉炎と歯周炎に大きく分けられます。
歯肉炎はプラーク(歯垢)が歯ぐき(歯肉)にたまって炎症を起こしている状態で、放置すると歯肉炎から歯周炎に進行して歯周ポケットができ、歯周病菌がたまって歯石ができ始めます。痛みがないまま進行することが多いのですが、歯肉炎は歯ブラシなどの刺激により歯肉から出血し、歯肉が腫れます。体調が優れないときや免疫力が弱まっているときに、これらの症状を起こしやすくなります。軽度の歯周炎は、歯がぐらつくことがあり、さらに進行すると、歯を支えている歯槽骨(しそうこつ)が溶けて、歯の根の部分が露出し、痛みや口臭などの症状が表れます。最終的には歯を失うだけでなく、全身にもさまざまな影響を及ぼす場合があります。
歯の状態がよくないと、食べ物がよくかめないため、胃腸に負担がかかります。また、血糖値が高い人は血糖値が悪くなり、免疫力が低い人は歯周病菌が血液を介して肺や心臓、腎臓などの臓器に侵入し、臓器の炎症を起こす危険性もあります。上記のような症状がなくても、定期的に歯科へ行き、歯周病の原因であるプラークを除去し、自分に合った歯磨き法の指導を受けることが歯肉の回復を助け、歯を長持ちさせることにつながります。
以下、セルフケアのポイントを紹介します。
1. ブラッシングはていねいに
「1日3回、食べたら磨く」を基本に磨きます。プラークの付着には8時間かかるため、ていねいに磨くなら1日1回でもよいのですが、1回でプラークを完全にとるのはむずかしいため、毎食後に。就寝中は唾液量が減り、プラークが成長しやすいため、就寝前はとくにていねいに行います。
2. 適度な力でやさしく磨く
歯肉をマッサージするように、優しくブラッシングすることで、血行がよくなり、栄養と酸素を送り込んで歯肉の炎症を和らげます。とくに歯と歯肉の境目や、歯と歯の間は、磨き残しが生じやすいため、この部分のプラークを確実に落としましょう。
3. 自分に合った歯磨き剤を選ぶ
歯磨き剤は基本成分として、研磨剤、発泡剤、香味剤などがあります。そのほか、虫歯や歯周病予防の効果をうたったもの、プラーク堆積を抑制する酵素剤や炎症を軽くする抗炎症剤などが含まれるタイプのものもあります。
4. デンタルフロスや歯間ブラシで全体のプラーク減
歯間のプラークは、歯ブラシで約半分程度まで落とせますが、残りはデンタルフロスや歯間ブラシなど、歯間の清掃道具を使いましょう。不適切な方法で行うと歯や歯肉を傷めるため、歯科で指導を受け、鏡を使用して行います。
歯周病とよく似た病気もあるため、受診して現在の状態をよく診てもらうことをおすすめします。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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