夜中に脚がつります。病気、あるいは栄養不足？

夜中に脚がつり、お困りなのですね。

足がつる症状は「こむら返り」とも呼ばれ、誰でも一度くらいは経験していると思います。それでもあまりひんぱんに起こると、何か悪い病気でも隠れているのではと、心配になられるのも無理はありません。

その症状は、足の筋肉が痙攣（けいれん）を起こして、硬くなり、強い痛みを伴います。ある種の薬剤や病気の影響で起こるほか、健康な状態でも運動時や冷え、夜間や妊娠時なども起こりやすいといわれています。

また、筋肉の収縮や弛緩に関わるカルシウムやカリウムの不足など、栄養の偏りや水分不足による影響も考えられます。

関連する病気や薬剤は肝硬変、糖尿病、甲状腺機能低下症、椎間板ヘルニア、変形性腰痛症などによる末梢神経への圧迫や障害、人工透析時、脱水や下痢による水・電解質代謝異常、降圧剤などの一部の薬剤などです。

こむら返りの大部分は、こうした病気や薬剤に関係したものではなく、心配のない良性のものですが、ひんぱんに起こる場合には、念のため病院で受診することをおすすめしています。

すでに持病をお持ちの方であれば、主治医に相談してみるとよいでしょう。

家庭での対応方法としては、筋肉を伸ばすストレッチが最も有効です。夜間にこむら返りが起きたら、座った姿勢で足の指をすね側に反り返し、アキレス腱とふくらはぎの筋肉を伸ばすようにしてください。

あわてずに十分に伸ばし、痛みが和らいだら、ふくらはぎをマッサージして血行を促しましょう。予防のためにも、寝る前にアキレス腱を伸ばす、ひざの屈伸運動、足首を回すなどの軽いストレッチや運動を行うとよいでしょう。

また、バランスの整った食事やこまめな水分補給も大切です。

とくに乳製品、大豆製品、魚介類、適量の果物、イモ類、海藻類などカルシウムやカリウムが不足しないように心がけるとよいでしょう。