Question

妊娠前の葉酸摂取のポイントは?

結婚して1年が経ち、そろそろ赤ちゃんが欲しいと思っています。出産した友人から、赤ちゃんのために葉酸をとるようにすすめられましたが、なぜでしょう。また、どの程度とればよいのでしょうか。

女性/20代

2021/12/21

Answer

葉酸はビタミンB群の一種で、赤ちゃんの健全な発育や普通の人が健康を維持するために、毎日、食事から摂取する必要があります。成人女性の推奨量は1日240μgとされていますが、妊娠を希望する女性はより多くとることがすすめられています。


積極的にとりたい時期は、妊娠の1か月以上前から妊娠3か月までです。この時期に、積極的に葉酸を摂取することで、赤ちゃんが神経管閉鎖障害という先天的な病気になるリスクを減らせることが明らかになっているからです。


通常の推奨量に通常の食品以外の食品に含まれる葉酸を1日400μg加える、つまり、サプリメント等からの摂取を含め、1日640μgの葉酸摂取が望ましいということです。ただし、多量にとればよいわけではなく、20代女性の場合、1日に0.9㎎(900μg)は超えないようにとされています。


令和元年国民健康・栄養調査よると、20代の女性の葉酸の摂取量は1日226μgと少ないのが現状です。妊娠に気づいてから積極的にとったのでは、神経管閉鎖障害の発症リスクを低減させる効果を得にくくなってしまいます。いつ妊娠するかは確定できませんから、妊娠を考え始めた今から、葉酸が不足しないように心がけるとよいですね。


葉酸が多い食品としては、野菜、果物、卵、納豆、きなこ、貝類、海藻などがあります。「葉酸」の名前のとおり、葉野菜を中心とした緑黄色野菜には豊富に含まれています。ほうれん草、ブロッコリーには100g中210μg、水菜では100g中140μg含まれています。このほか、菜の花、春菊、かぼちゃ、キャベツなども葉酸の多い野菜です。同じ緑黄色野菜でも、トマトやにんじんはあまり多くありません。果物では、いちごやオレンジに多く含まれます。


お母さんとおなかの赤ちゃんの健康のためには、他の栄養素もバランスよくとることが大切です。毎日3食、「主食」「主菜」「副菜」のそろった食事と乳製品(牛乳なら1日約200mL)、果物(1日約200g)をとるようにすると、葉酸を始め、必要な栄養素をそろえやすくなります。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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